『すらすら読める枕草子』
さっそく『すらすら読める枕草子』を借りてきました。
枕草子は高校生の頃から好きでしたが、山口仲美さんの現代語訳は、
「もう息も詰まるほど感動的」「これまた言いあらわしようもないほどステキ」、
など、砕けた表現、それが、まるで辛辣なキャリアウーマンの独り言のようで、
宇田川満代さん(「花子とアン」)が浮かび、笑ってしまいました。
(山田真歩さんは「100分de名著」では清少納言に扮しています。)
「春といったら…?」、
私なら「桜」「新一年生」といった陳腐な言葉しか出ませんが、
「春といったら、なんたって夜明けよ!」…清少納言の感性は凄いですね。
通い婚(一夫多妻)の時代、逢瀬の直後、帰宅した男性は「後朝の文」を出し、
女性達は、男性の色彩感覚や、薫き染めた香の匂いに惹かれる…
優雅といえば優雅ですが、女性はただ待つのみ、
貴族社会の男性だけが、自由を謳歌していただけようで腹立たしい限り、
きっと特権階級では、最近までこんな感じだったのでしょうね。
(少々逸れますが、明治天皇には15人の子供がいたとのことですが、
全員、側室との子、皇后との間に子供は誕生していませんでした。)
何れにしても、もし私が千年以上も昔に生まれていたとしたら、きっと下層階級、
文字の存在さえ知らなかったことでしょう。
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『すらすら読める枕草子』 山口仲美・著 講談社
(約40章段が取り上げられています)
目次
Ⅰ 男と女のエチケット
1 こういう男はかっこいい
2 ダメな男
3 こういう女はステキ
4 こういう女は見苦しい
5 男と女はこうありたい
6 こういう男と女はみっともない
Ⅱ 人としてのマナー
1 こういう人は許せない
2 こういう人はいいわね
3 失礼な言葉遣いをしないで
4 まあ、許容範囲ね
Ⅲ 感じる心
1 なんてステキな光景なの!
2 もう、がっかりよ
3 まあ、うれしい
4 ああ、じれったい
5 ドキッとしちゃう
ⅡとⅢに共感しました。
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