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『カルメン故郷に帰る (デジタル・リマスター版)』(1951・松竹)

木下恵介監督(脚本)のこの作品は日本初の総天然色映画とのことですが、
今回放映されたのはデジタルリマスター版でした。

家出し東京でストリッパーになった牧場の娘きん(高峰秀子)は、
劇場の改築で休暇となった6日間を過ごすため、同業の友人と帰郷することに…

子どもの頃、牛に蹴られてオツムが少々弱くなった「リリーカルメン」こと「きん」は、
職業に引け目を感じるどころか、芸術家気取りで「故郷に錦を飾った」つもり…

けばけばしい服装や軽率な態度で村中を驚かした挙げ句、
「田舎の人たちに芸術が解るかしら…」
と心配しながらも退屈しのぎで、ストリップショーを思い立つ…
「きん」の父親は、恥ずかしさと情けなさで寝込んでしまう。

二人のダンスは芸術とは程遠いものでしたが、
高峰秀子さんの歌にしても、決して下手ではないにしても、
独特なビブラートが耳障りで…

デジタルリマスター版ということで確かにクッキリ綺麗ではありましたが、
色彩やコントラストが強すぎたせいなのか、
折角の美しい浅間山の景色も、都会の派手な洋服もCDみたい…
人物と背景がまるで合成のように不自然に感じてしまいました。

私としては、以前観たオリジナル版のほうが良かったです。

出演は高峰秀子さんの他に、
佐田啓二さん、笠智衆さん、望月優子さん、佐野周二さん、小林トシ子さんなど。

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