『葉桜と魔笛』
このところずっと本から離れているので、短い作品を読みたくなり、
昔買った太宰治の短編集を取り出しました。
男性が描く女性像というのは、何かしら違和感を覚えることが多いのですが、
太宰治の女性像にはあまりそれがありません。
と言っても、それ程読んでいませんが…
『女生徒』や『斜陽』は元があるので必ずしも言えませんが、
『きりぎりす』も、『葉桜と魔笛』も、男性の作とは思えない心理描写なんです。
女心を知り尽くしているから…?
それとも女性的な一面があるから…?
ただ、『ヴィヨンの妻』は男性の願望でしょ…?
と、思ってしまいますが…
私も、もし『葉桜と魔笛』の姉妹の立場だったなら、
きっと同じことをするでしょうね。
太宰治『女生徒』(角川文庫)
収録作品
(「燈籠」「女生徒」「葉桜と魔笛」「皮膚と心」「誰も知らぬ」「きりぎりす」「千代女」
「恥」「待つ」「十二月八日」「雪の夜の話」「貨幣」「おさん」「饗応夫人」)
…どれも美しい短編です。「雪の夜の話」が特に好き…。
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