『プーサン』(1953・東宝)
市川崑監督の『プーサン』見ましたよ。
プーサンと言っても、クマじゃないですよ。
原作は毎日新聞に連載されていた横山泰三さんの漫画で、
政治や社会を風刺したコメディー映画なのですが、
例えば、「政治の貧困だ」「政治家は儲かるね」「政治は大衆のものだ」とか、
「つまらんことで喧嘩して、まるで日本の姿だね」とか、
カン子(越路吹雪)の「あたしは途中で妥協するのは絶対いやなの」や、
医師(木村功)の「清純、純情、潔癖も完全だと魅力ないね」など、
台詞の一つ一つに、"その通り!"と反応してしまって、笑えませんでした。
それに、主人公野呂(伊藤雄之助)の哀れさには笑えるどころではなかったです。
ただ三好栄子さんの演技が相変わらず可笑しかったですが。
フランス映画のようなラストシーン…カン子は助かったのかしら…?
きっと、野呂にとって、カン子は終わったということなのでしょうね。
(お見合い写真を遺影のように置き、ヒヤシンスを飾っていて…)
さすがに昭和28年当時のことは分かりませんが、
私が知る昔は、若い人も、そうでない人も、今よりバイタリティーがあって、
政治にも関心があったような気がします。
出演は、
伊藤雄之助、越路吹雪、小泉博、小林桂樹、八千草薫、木村功、
三好栄子、藤原鎌足、杉葉子、加東大介、トニー谷、山形勲、平田昭彦、
黛敏郎、横山隆一、横山泰三、他…。
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