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『嘆きのテレーズ』(1952・仏)

1952年のフランス映画『嘆きのテレーズ』を見ました。

原作はエミール・ゾラの「テレーズ・ラカン」(THERESE RAQUIN)、
監督はマルセル・カルネ、出演はシモーヌ・シニョレ、ラフ・バローネほか。

タイトルの感じから、メロドラマと思って見ていたところ、次第にサスペンス風となり、
終盤は予想外の展開で、ラストは二人の今後を暗示させるお洒落な演出でした。

エミール・ゾラは、高校の頃に「居酒屋」と「ナナ」を読んだだけですが、
どちらも、登場人物に感情移入できなかった記憶があります。

この映画は、原作通りではないとは思いますが、
テレーズにしても、境遇には同情できても、ローラン登場後の彼女には、
共感できないどころか、むしろ嫌悪感さえありました。表情もこわいし…

テレーズだけでなく、彼女以外の登場人物も魅力を感じませんでした。
唯一、水兵から手紙の投函を頼まれた若いメイドだけは可愛らしかったですが…

邦画洋画に係わらず、古いモノクロ映画はつい録画してしまいます。
懐かしさからというよりは、自分の知らない世界への好奇心から…

CGを駆使した作品では味わえない重みが感じられます。
ハズレもありますけどね…。

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