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『中国・韓国の歴史歪曲』~なぜ、日本人は沈黙するのか~

20120910 『中国・韓国の歴史歪曲(わいきょく)
~なぜ、日本人は沈黙するのか~
黄 文雄(コウ ブンユウ)/著
光文社 カッパ・ブックス(1997)

図書館で借りてきました。

著者は台湾出身の評論家ですが、書かれていることといえば、
まさに国粋主義の人たちが言うような内容で、
たとえ真実だとしても、影響されてしまうのは怖いような気もします。

韓国、中国、ロシアと領土問題を抱えている日本、
問題が怒る度によく耳にするのが、「我が国固有の領土である」という言葉です。

「○○時代に、我が国が最初に発見して命名し利用してきた領土である」…
「歴史認識の違い」なのか、敢えてなのか、双方で同じ主張をするのです。

どこの国にしても自国にとって都合の悪いことは伏せておこうとするでしょう。
学んできた歴史にしても、全て正しいかどうかは疑問ではありますが、
日本人の私としては、当然日本の主張が正しいと思っています。

でも先日テレビを観ていたら、韓国の利発そうな小学生の女の子が、
「私は学校で歴史を教わっているので、大きくなったら、
日本人に本当のことを(竹島が韓国の領土)教えてあげたい」と
言っていました。

日本人同様、韓国人も中国人も「自分たちこそが正しい、真実を教えてやりたい」
と思っているのですから、やりきれない気持ちになります。

ところで、日本人は戦後「天皇戦争責任論」から「一億総懺悔論」まで、
戦争責任を追及し続けていましたが、中国にはそういう発想はなく、
誰一人として内戦、内紛に責任を負った者はいないそうです。

自分の失敗や不幸について、「責任はすべて他人にある」というのが中国人の考え方、
著者によれば、そこが日本人と中国人の違いなのだそうです。

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コメント

anneさんへ
尖閣諸島が国有化されるようですね。
日本人の地権者から国が購入したことについて、
中国がとやかく言う筋合いではないと、日本人の私は思うのですが、
それ以上に疑問なのは、島の地権者が手に入れた経緯なのです。
中国にしても韓国にしても、一番怖れているのは自国のメンツと、
自国民の暴動でしょうから、間違っても「本当は日本のものでした」
なんて言わないと思います。

投稿: ミチ | 2012年9月12日 (水) 14:26

わかりあうこと、歩み寄ること、認め合うこと、分かち合うことの、なんと難しいことか!
国益を考えれば譲れないことばかりなのでしょうが、どうりで戦争も飢餓もなくならないはずです。
失敗や不幸の責任は他人にある・・・自己責任という言葉のもとに、自分の責任を棚上げしてしまうのもどうかと思いますが、個人的なことに関して言えば、自己の内側をしっかり見つめないことには、幸せはないような気がします。
いつも他人を責め続け、戦い続けるのは、疲れないですかね。

投稿: anne | 2012年9月12日 (水) 09:09

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