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『東京五人男』(1945・東宝)

『東京五人男』(斎藤寅次郎監督)は、
終戦の年の11月にクランクインした映画だそうです。

見渡す限り焼け野原となった東京が映っていましたが、
所々に建つバラックを含め、風景のすべてが本物とのことでした。

主役は五人のコメディアン、
(横山エンタツ、花菱アチャコ、古川緑波、柳家権太楼、石田一松)

エンタツ・アチャコは知っていましたが、古川ロッパさんは名前のみで、
柳家権太楼さんと石田一松さんは全く知りませんでした。

焼け野原となった東京を復興させようと頑張る五人。

今にも壊れそうなバラックや農家への買い出し、
配給所の前には女たちの長い行列、酒場の前には男たちの長蛇の列…
強奪もなく、みんな辛抱強く待っている。

戦中戦後の混乱期でも、日本人は秩序正しかったのでしょうね。

そんな庶民とは逆に、役人は規則に縛られ融通が利かないし、
金持ちや権力者は、悪徳商売で私腹を肥やしている…

こう書くと『台風騒動記』のように笑えない映画のようですが、
コント風だったり、ミュージカル風だったりで、けっこう楽しめました。

特に、復興に向けて行動を起こすラストシーンは、
見ていて晴れ晴れとした気分になれました。

お米がわりに お芋を食えと おっしゃるお役人は 何を食う
    お役所仕事は 暇を食う だから連合軍から 小言食う
    ハハのんきだね~

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