『さよならをもう一度』(1961・米)
『さよならをもう一度』を見ました。
原作はフランソワーズ・サガンの『ブラームスはお好き』ですが、
サガンを読んでいたのが高校生の頃だったので殆ど覚えていません。
ただ、結婚を前提としない中年カップルというのが、
当時の日本では(子どもだった私には)考えられなくて、
文化の違いに驚いた記憶はあります。
ポーラ(イングリット・バーグマン)とロジェ(イヴ・モンタン)は
出会って5年の恋人同士。
二人とも結婚に失敗した身、お互い自由で束縛し合わない関係でいる。
でもそれはロジェにとって好都合なだけ、
いつもポーラは待たされ、約束を反故にされ、寂しい思いをしているのです。
40歳の自分の容貌を気にしているポーラの前に現れたのが、
15歳年下の青年フィリップ(アンソニ・パーキンス)…
自立し人間的にも申し分の無いポーラは魅力的でしたが、
それに引き替え、二人の男性がお粗末でした。
ロジェは、仕事上は(トラック販売会社社員)、遣り手かも知れませんが、
誠実の欠片もなく、男として人間としてパートナーとして最低の中年男。
フィリップといえばウンザリするほどしつこくて、今ならストーカーです。
言動が軽薄そうで仕事にもいい加減で、とても弁護士には見えませんでした。
内容は今一つでしたが、音楽(ブラームスの交響曲第3番)と、
バーグマンの美しさや洗練された大人のファッションが素敵でした。
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