『浮き雲』(1955・東宝)
今日(7日)は朝から頭痛がひどく何も出来なかったので、
BSの『浮雲』(成瀬巳喜男監督)をぼんやり見ていました。
『浮雲』の原作(林芙美子)は読んでいませんが、
映画は以前にも一度見ました…でも途中でギブアップ。
元々、不倫を題材としたメロドラマが嫌いで、我慢の限界だったから。
主人公の二人が、罪悪感を抱きながらも心底愛し合うならまだしも、
『浮雲』には「愛」が感じられないのです。
不誠実な既婚の富岡(森雅之)はもちろんのこと、
男の本性を知りながら決別出来ず、逢う度に恨みがましく相手を責め、愚痴を言い、
それでも惨めにすがりつくゆき子(高峰秀子)に嫌悪感さえ感じてしまいました。
今以上に女性の経済的自立が困難な時代だったにせよ、
ゆき子の態度は純粋な愛ではなく、意地や執着のように思えてウンザリでした。
ゆき子も、彼の妻(中北千枝子)も、人妻のおせい(岡田茉莉子)も、
死んでしまった…
しかも富岡は、ゆき子に妻の葬儀代を無心するのですから。
伊庭(山形勲)は論外としても、男というのは、妻や決まった相手がいたとしても、
切っ掛けさえあれば、富岡のようになる生き物なのでしょう。
「いいえ、世の中には誠実な男だって沢山いるよ」
を信じたいけれど…
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コメント
○○さんへ
コメントありがとうございました。
梅干しの思い出、しみじみと読ませて頂きました。
梅干しはどこでも売られていますが、やはり自家製の方が安心ですよね。
それに市販のものは思い出になりませんからね。
投稿: ミチ | 2012年5月 9日 (水) 15:46
初めまして お邪魔しています
名前の由来を見ていて
こちらにたどり着きました。
超簡単レシピの梅干しを見て、
とても懐かしい匂いを思い出しました。
引っ越しする前は母が手作りをしていて、
父のリクエストである塩がつつくらい
辛い梅干しです。
子供にはあまり縁のない食べものでしたが、
こうしてみるともう一度食べたいなと
わがままを言いたくなりました。
事情があってもう作ることは出来ませんが、
記憶の奥にしまい込まれた思い出を
引っ張り出してくださったことに感謝します。
これからも良いサイトを続けてくださいね!
投稿: | 2012年5月 9日 (水) 04:01