『めし』
連載小説だった『めし』は、林芙美子の急逝で未完となり、
そのため、映画化された『めし』の終盤は創作でした。
直前には房州白浜へ取材に出掛けていたとのことですが、
それを生かされることもなく、さぞかし無念だったことでしょう。
原作を読みましたが、映画では省かれていた箇所も多く、
興味深く読むことが出来ました。
(…子供がいないのは妻に原因があり、養子を迎えようとして子供に会いに行ったり、
大阪の料亭に嫁いだ同級生の富安せい子が、
離婚を決意し子供たちを連れて東京の実家に戻っていたり…)
小説の構想は、生前語られていなかったようですが、
私としては、折角決心して家を出たのですから、
映画のように元の生活に戻るのではなく、自立の道を歩んで欲しいと思いました。
ところで、これまでも林芙美子の著書は何冊か読みましたが、
『めし』に関しては読点がとても多いように感じました。
読みやすくするための読点も、
あまり多いと却って読み難くなるものですね。
←左は文庫本
借りることが出来たのはこの「大活字シリーズ」だけでした。
でも、こんなに大きな文字なのに(14P?)メガネを掛けても読めません…(涙)
「めし」→「林芙美子」→「放浪記」→「でんぐり返し」…
森光子さんはお元気なのでしょうか…?
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