« ・・・過ぎる | トップページ | 『暖流』(1957・大映) »

『紀ノ川』(1966・松竹)

このところ色々あって更新出来ませんでした。
覗きに来てくださった方、本当にごめんなさい。

今日、ようやく、10日放映の『紀ノ川』を見ました。

『紀ノ川』は有吉佐和子さん原作で、3時間弱の大作ですが、
明治32年から戦後までと、明治・大正・昭和の三代を描いているために、
目まぐるしく感じてしまいました。

あまりにも駆け足で、特に説明もないため、いきなり名前が出てきても、
原作を読んでいない私には人間関係が分かりにくかったです。

たとえば中盤に、「カズミシス」という訃報がありましたが、
「カズミ」は「花」の娘の一人だったのでしょうか…?

旧家の真谷家に嫁いだ花(司葉子さん)は、
24歳にして村長の夫(田村髙廣さん)…(後に県会議長、代議士)を支え、
「身を灯明の油のごとく」尽くし家を守りますが、
進歩的な長女・文緒(岩下志麻さん)は、従順な母に反発します。

でも、そんな文緖も、結婚し母となり、
次第に常識的な中年になっていくのでした。

戦前、特に旧家では、女性は家を守るため己を捨て一生を捧げたようですが、
考えてみれば男性も同じだったのかも知れません。

立身出世にしても、当人の名誉というより、結局は「家」のためなのですから。
戦後に生まれたことに感謝しなければいけませんね。

その他の出演者は、
丹波哲郎さん、沢村貞子さん、東山千栄子さんなど多数。

ところで、有吉佐和子さんと言えば、昔は流行作家として有名で、
『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『三婆』『不信のとき』など、
映像化された作品も多かったです。

私も何冊かは読み、家にも残っていますが、
全くと言っていいほど記憶がありません。

|

« ・・・過ぎる | トップページ | 『暖流』(1957・大映) »

* 映画」カテゴリの記事