『地獄門』(1953・大映)
『地獄門』(衣笠貞之助・監督)は『羅生門』の「ついで」に録画予約したのですが、
正直のところ、私の趣味ではありませんでした。
カンヌ映画祭グランプリを獲得したそうですが、
外国人の目には衣装やセットが珍しかっただけなのでしょうか?
今の価値観で見ても仕方ないですが、人妻の袈裟(京マチ子)に横恋慕し、
相手の気持ちとは関係なく、自分の思い通りにしようとした盛遠(長谷川一夫)は、
今ならストーカー…
権力で脅迫、監禁、挙げ句の果てには殺人…完全に犯罪者ですよ。
夫(山形勲)の身代わりとなった袈裟を斬ってしまい、
自責の念に駆られ頭を丸めてしまいましたが、それも、殺人を犯したからではなく、
袈裟を失ってしまったことへの絶望感としか思えませんでした。
もし盛遠の思惑通り、袈裟の夫を殺したなら満足感に浸れたのかも?
女は美しく人形のように従順…それが男性の願望なのかもしれませんが、
当時の女性がみんな袈裟のようだったのかは疑問です。
少なくとも、『羅生門』の真砂(京マチ子)は違いました。
…いずれにしてもフィクションですが…
(京マチ子さんは、袈裟より真砂の方がイメージに合っていたと思います。)
ところで、『地獄門』とは関係ありませんが、
私は子どもの頃から時代劇(いわゆるチャンバラ)が嫌いで、
時代劇スターも詳しくないのですが、それでも「長谷川一夫」の名前は知っています。
でも、顔の記憶はおぼろで、中村錦之介さんと混同してしまうのです…。
私が知っている時代劇俳優といえば、大川橋蔵さんです。
子どもの頃、『新吾二十番勝負』を誰かに見に連れて行ってもらったことと、
昔、「銭形平次」というドラマが放送されていたから…
時代劇の大川橋蔵さんは美形でした。
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