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『ミツバチのささやき』(1973・西)

今日から12月、カレンダーも最後の1枚になりました。
毎年のことながら早すぎますよね!

録画した映画がたまってしまったので、まずは『ミツバチのささやき』を見ました。

ビクトル・エリセ監督の『ミツバチのささやき』は、少女アナ(アナ・トレント)と、
アナの家族(姉・イザベル、父・フェルナンド、母・テレサ)の日常を、
リアルに、かつ幻.想的に描いたスペイン映画です。

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町にやってきた移動映画で「フランケンシュタイン」の映画を見たアナは、
姉のイザベルに、

なぜ、あの怪物は女の子を殺したの?
なぜ、怪物も殺されたの?

と聞く。するとイザベルは、

女の子も怪物も殺されていないのよ
映画の出来事は全部うそなのよ
あの怪物は本当は精霊で、村はずれに隠れて住んでるの
精霊は出歩くのは夜で、体を持っていないから殺されないの
あれは(フランケンシュタイン)出歩く時の変装
お友達になれば、いつでも話が出来るのよ
目を閉じて話しかけるの…“私はアナ”よって…

と答え、翌日、村外れの廃屋を教える。

学校帰り、一人で廃屋に寄ったアナは大きな足跡を見つけますが、
ある日、そこで負傷した脱走兵(?)が…

兵士のもとに食料や上着を届けるアナ…

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ミツバチの研究に没頭している父フェルナンド…
返事が貰えないかもしれない「誰か」に手紙を書き続ける母テレサ…

自然で演技しているとは思えない少女たちの無邪気な様子に比べ、
深い悲しみ苦しみを抱えている感じの夫と妻…

ウィキペディアやgoo映画によれば、『ミツバチのささやき』には、
作品の舞台となった1940年当時の歴史的背景があって、
独裁政権への批判を表面に出ないように表現しているとのことでした。

そう言われてみれば、フランケンシュタイン自体にしても、
小学校の授業の内容も、ミツバチに対する父フェルナンドの感情や文章も、
娘たちに「毒キノコ」の特徴を教えた後、その毒キノコを踏みつぶしたこと、
兵士の最期や、母テレサの手紙の文面にも、
権力(者)への批判が込められていたように感じました。

ラストシーンのアナ…
あの先が気になりました。

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