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『こんなに厳しい!世界の校則』

20110929 『こんなに厳しい!世界の校則』
二宮 皓/監修
メディアファクトリー新書
メディアファクトリー

本書は、19カ国(シンガポール、ドイツ、オーストラリア、ベルギー、マレーシア、タイ、オランダ、
メキシコ、アメリカ、カナダ、ブラジル、ロシア、フランス、イギリス、フィンランド、ベトナム、ケニア、
中国、韓国
)の中学・高校の校則を、
「生徒心得」「校内のふるまい」「持ち物」「登校」「その他の留意事項」
の5つの項目に分けて紹介しています。

例えば、
雪合戦をしてはならない(ドイツ)
マイナス18℃以上であれば、休み時間は外に出なければならない(フィンランド)
など、日本人からすると驚くような校則も、解説を読めば納得するものばかりで、
決して“厳しい”ものではありませんでした。

最近の日本の校則について全く知りませんが、
(自分の頃の校則も憶えていませんが…)、
外国の校則はとても具体的で、特に差別やいじめについて、日本のように、
「いじめられる側にも問題がある」「いじめられる子の親は云々」とか、
「ただの悪ふざけに過ぎない」といった責任逃れの対応などではなく、
(…経験者は語る)
いじめの犠牲者はたいてい直接的な原因とは関係ない(オランダ)
盗撮や罵言・差別用語を用いることは、懲罰ではなく、刑法201条に抵触する
(ドイツ)
というように、断固たる態度で臨んでいることが分かります。

最近の日本の学校は、教師と生徒が友だち感覚で、
タメ口で話すと聞いたことがあります。
でも外国では違うようです。

先生の机を全員で取り囲んではならない(タイ)
教師にあだ名をつけたり直接名前を用いたりしない(中国)

民主的であることが第一ですが、やはり、最低限のけじめは必要です。
社会に出て、上司や先輩に友だち感覚で接したら大変なことになりますから。

休日に宿題をしてはならない(ドイツ)
通学カバンの中に小説・漫画を常備しておくこと(ベルギー)
教室内、27℃で猛暑休校(ドイツ)

「へぇ~」と思えるような校則でも、
内容を理解することで、それぞれの国の事情が見えてきます。

「世界の制服」のイラストもありましたが、
ロシア、タイ、マレーシア、韓国、中国、オーストラリア、シンガポール、イギリス、アメリカ、ケニア
ジェントルマンの国だけあって、イギリスの制服はお洒落でした。

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コメント

mimosaさんへ
制服がないと自由でいいですが、あった方が都合がよい場合もあったのでは…?
学校は治外法権のようなもの。いじめは犯罪、教師も共犯だと思います。

投稿: ミチ | 2011年10月 1日 (土) 14:48

私は、高校は県内でも一番自由な私服の高校を選んで行きましたが、縛られるのが嫌いな私も、自由には責任と自分で考える意志が必要だなと半分子供ながら思ったものです。指示されないのも不安なものです。自分で勉強しなければ授業は置いていかれ、誰も掃除しないと教室は不愉快なくらいゴミいっぱい( ̄○ ̄;)になり。

いじめに関しては日頃からあんな所業はいじめるではなく犯罪だろうと腹がたっているのでドイツ他の確固たる校則は胸がすっきりです。

投稿: mimosa | 2011年10月 1日 (土) 12:18

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