『現代人のためのユダヤ教入門 』
『現代人のためのユダヤ教入門』
デニス・ブレガー、ジョーゼフ・テルシュキン/著
松宮克昌、松江伊佐子/訳
株式会社ミルトス(1992)
宗教に無知な私がユダヤ教といって浮かぶのは、モーゼの十戒。
昔、ハリウッド映画『十戒』を見たからなのですが…
(チャールトン・ヘストンやユル・ブリンナーが出演していました。)
他には、「旧約聖書」「ダビデの星」「安息日」ぐらいでしょうか…
この本には、ユダヤ教の価値観、世界観、ユダヤ教とキリスト教の違い等々、
詳しく書かれていますが、いくら文字を追っていても、すぐに上の空となってしまい、
私の粗悪なおつむには染み込んでくれませんでした。
たとえば、カシュルートにしても、詳細に説明されてはいますが、
食べて良いもの悪いものの区別は、結局は「神が決めたから」という…。
これが無宗教の私にとっては受け入れがたくて…
決めたのは「神」ではなくて「人間」なんでしょ!?
と言いたくなってしまうのです。
私だけでなく、多くの日本人にとって神社仏閣や協会は身近な存在でも、
信仰心は、あまり無いのではないでしょうか…
お寺で法事を行い、クリスマスには近くの協会に出かけ、
一週間後には神社に初詣…
宗教ではなく、まるでイベント会場のようです。
「八百万の神」の国の日本にとって、絶対的な神というのは、
信仰を持つ一部の人にのみに存在するものかもしれません。
昔の親は、物、特に食べ物を粗末に扱うと、
「バチが当たる」と注意していましたが、
何から罰を受けるかといえば曖昧で、(本来は神仏なのでしょうが)、
「嘘は泥棒の始まり」と同様、「ろくな人生送れない」という風に、
宗教というより道徳的な躾に思えるのです。
…横道に逸れてしまって失礼いたしました。
<目次>↓
<目次>
日本語版によせて
推薦のことば──親愛なるジョーゼフとデニスへ ハーマン・ウォーク
まえがき
一章 神の存在を疑ってもよいのはなぜか
疑いに対するユダヤ教の態度
なぜ神の存在を前提とする必要があるのか
無神論について
二章 ユダヤ教に律法が必要なのはなぜか
ユダヤ教で「善人」とはどんな人か
ユダヤ律法について
三章 律法を守りながら倫理的でないユダヤ人がいるのはなぜか
宗教的であっても倫理的でないユダヤ人の存在をどう説明するか
宗教的ではなくとも倫理的な人々の存在をどう説明するか
四章 ユダヤ教とキリスト教、共産主義、ヒューマニズムとの違い
キリスト教について
マルクス主義と共産主義の価値観の本質
ヒューマニズムについて
五章 ユダヤ人の役割は何か
六章 反シオニズムはなぜ危険なのか
七章 若者のユダヤ離れは何が原因か
問題はまやかしのユダヤ教にある
ユダヤ的な家庭からのユダヤ離れ
非ユダヤ人との結婚の関係
八章 異教徒との結婚はなぜ問題か
問われるのは民族性ではなく価値観
異教徒との結婚、消極的なユダヤ人
あなたが変わる可能性
異教徒との結婚が子供に及ぼす影響
ユダヤ教は普遍的兄弟愛を信じないのか
九章 ユダヤ教の実践はどのように始めたらよいのか
「いいえ、まだです」と言う方法
安息日を守るには
イスラエルとの連帯
ソビエトのユダヤ人への援助
ラション・ハラア
祝禱、祈り、テフィリン
ツェダカー
ユダヤ人学校
ユダヤ教を学ぶ ──推薦文献
まとめ──この本で言いたかったこと
補遺 ツェダカー ──ユダヤ教の倫理システムの一例として
訳者あとが
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