『マンスフィールド短篇集』
『マンスフィールド短篇集』
キャサリン・マンスフィールド
安藤一郎/訳
新潮文庫
マンスフィールド(1888/10/14 - 1923/1/9)も好きでした。
『マンスフィールド短篇集』を読むと、
時代や、国や、「住む世界」が違っていたとしても、
若い女性の心理は、あまり変わらないものと気付かされます。
女性心理といえば、文豪やどんな大作家だとしても、
男性が書いた女性像は、納得できない場合がほとんどです。
その点、女性作家では共感出来ることの方が多いのです。
(男性の立場では、多分逆なのでしょうが…)
昭和32年発行の本書は、歴史的仮名遣いではないのですが、
一部、旧漢字(御無禮、言譯、邉、實際など)が使われています。
それに、「おいつ、いつちまえ」(おいっ、いっちまえ)といった具合に、
平仮名の促音や拗音が「小さい文字」ではないのです。
(外来語や擬音擬声語の片仮名表示の言葉は現在と同じ。)
私が読んだのは1970年頃で、当時は普通に読んでいたと思うのですが、
今読み返してみると、やはり読みにくい…
私の脳は完全に退化しているようです。
文字だけでなく、表現方を比較してみても、時代というものを感じますが、
こうして日本人の国語力は低下していっていくようにも思えます。
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<目次>
園遊會(ガーデン・パーティー)
パーカーおばあさんの人生
新時代風の妻
理想的な家庭
聲楽の授業
小間使
ブリル女史
大佐の娘たち
初めての舞踏會
若い娘
船の旅
鳩氏と鳩夫人
見知らぬ者
祭日の小景
灣の一日
解説
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