『絵のない絵本』
『絵のない絵本』
作/アンデルセン
訳/山室 静 画/岩崎ちひろ
童心社「若い人の絵本シリーズ」(1966)
山室 静さん訳の『絵のない絵本』は、
高校生の頃に立ち寄った書店で平積みされていのですが、
装幀の美しさにドキドキしたことを覚えています。
(わたしは書店の前を素通り出来ないタイプで…)
「マッチ売りの少女」、「人魚姫」、「赤い靴」、
アンデルセンの童話って、悲しい結末のものが多いですよね。
『絵のない絵本』にしても、ほとんどが悲しいお話なのです。
「悲しい」というより、「空しい」「はかない」かな…
この本は「若い人の絵本」シリーズの一冊なので、
小学生向きではないのでしょうね。
でも、叙情的で、とても美しい表現です。
(小学生には、福音館の『絵のない絵本』がお薦めです。)
訳者によって、こうも印象が変わるとはね…
言葉の力は大きいです。
勿論、わたしは山室 静さんですよ。
(右)『絵のない絵本』(「若い人の絵本」) 童心社
(左)『絵のない絵本』≪愛蔵版≫(アンデルセンの童話4)
訳/大塚勇三 画/I・S・オルセン 福音館書店
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