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『赤毛のアンへの旅』

20110221 『赤毛のアンへの旅』
~秘められた愛と謎~
松本侑子/著
NHK出版

* 表紙のタータンは、「プリンスエドラード島の公式タータン」。
  (モンゴメリも夫ユーアンもスコットランド系で、
  アンやカスバート兄妹もスコットランド系として描かれています。)

この本には、アン・シリーズ(「赤毛のアン」「アンの青春」「アンの愛情」「アンの幸福」 )
の解説や謎解きなどがありましたが、半世紀近くも昔に読んだ私にも、
興味深く読むことが出来ました。

アンが、なぜ、あれほどまでに、赤毛を嫌っていたかについては、
私は、ただ、ブロンドや黒髪に憧れて羨ましがってるだけなのかと、
深く考えたことは無かったのですが、
実は、アンの時代、赤毛には「裏切り者」のイメージがあったということでした。

根拠として、キリストを裏切ったユダは赤毛だったという伝説があり、
また、アベルを殺害した兄カインも、赤毛ということになっているらしいのです。

日本では、今でも、血液型や干支、出身地などで性格を判断する人がいるように、
かつての西洋では、「髪の色や目の色」で判断されたようです。

日本で初めて刊行されたアン・シリーズ(村岡花子・訳)の初版本(三笠書房)
20110221b (上)『赤毛のアン』(1952年)
(中)『続赤毛のアン』(1952年)
(下)『第三赤毛のアン』(1955年)
表紙のアンがヒドイ…!

<目次>↓

目次

『赤毛のアンへの旅』に寄せて 茂木健一郎

大人になって再読する『赤毛のアン』  松本侑子

ChapterⅠ 写真でたどるアンの物語
     第1巻 『赤毛のアン』 (Anne of Green Gables)
     第2巻 『アンの青春』 (Anne of Avonlea)
     第3巻 『アンの愛情』 (Anne of the Island)
     第4巻 『アンの幸福』 (Anne of Windy Willows)
     * Anne's gallery 1

ChapterⅡ 秘められた愛の物語
     1 マリラの母性愛 ~秘めた愛からあふれ出す愛へ~
     2 マシューの慈愛 ~人の愛と神の愛~
     3 ギルバートの愛の贈り物 ~英文学と花言葉による謎解き~
     * Anne's gallery 2

ChapterⅢ 物語に香る英文学
     1  シェイクスピア劇からの引用
          2  アンが演じるアーサー王伝説のロマンス
          3  ブラウニングに始まりブラウニングに終わる
          4  『赤毛のアン』『アンの青春』『アンの愛情』
     * 結末と題辞の不思議なつながり

ChapterⅣ キリスト教の愛と聖書のことば
     1  アンとカスバート兄妹が信仰する長老派教会
          2  イエスゆかりの人々の名前 アン、マシュー、マリラ
          3  『赤毛のアン』の聖書のことば
          4  イエスの聖杯探索のおしえ

ChapterⅤ
 暮らしと社会
     1  スコットランド民族の文化と伝統
          2  アンが支持する政党と敬愛する女王様
          3  アヴォンリーの草木と花々、家庭のハーブ
          4  お茶会のハプニング、優雅なお食事会
     *  「お茶会」のごちそう

ChapterⅥ
 謎解き 『赤毛のアン』
           「ゲイブルズ」とは?/「グリーン・ゲイブルズ」とは?/「グリーン・ゲイブルズ
           のアン」とは?/各巻のタイトルの意味は?/なぜ赤毛を嫌うのか?/リンド
           夫人が16枚編んだキルトとは?/花言葉から読む女主人の気質/カモメと蜜
           蜂/ブルー・ウィロウの大皿とは?/ロブスターの缶詰工場で働くフランス系

ChapterⅦ 写真でたどるモンゴメリの生涯
        (Lucy Maud Montgomery 1874/11/30-1942/4/24)
     [誕生] ニューロンドン 0歳~
     [少女時代] キャベンディッシュ ~14歳
     [カナダ中部へ] サスカチュワン洲 15~16歳
     [大学生(1)] シャーロットタウン 17~18歳
     [島の教師(1)] ビデフォード校 19~20歳
     [大学生(2)] ハリファックス 20~21歳
     [島の教師(2)] ベルモント校 20歳
     [島の教師(3)] ロウアー・ベデーク校 21歳 
     [郵便局勤務] キャベンディッシュ 22~25歳
     [新聞記者] ハリファックス 26~27歳
     [婚約] キャベンディッシュ 32歳
     [第1巻『赤毛のアン』、第2巻『アンの青春』発行] 34~35歳
     [結婚式] バークコーナー 36歳
     [新婚旅行] スコトランド、イングランド 36歳
     [妻・母・牧師夫人・作家として] リースクデイル 36~52歳
     [苦難の日々] ノーヴァル 52~61歳
     [旅路の果て] トロント 61~67歳
     [懐かしい島へ帰る] キャベンディッシュの墓地

あとがき ~心の同類のみなさまへ

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