『新潮日本文学アルバム 萩原朔太郎』
私小説だけでなく、随筆や評論などでも、著者の親族の話題が上ると、
いつも、実際はどんな人なのだろうと気になり、
図書館から『新潮日本文学アルバム』を借りてきてしまいます。
萩原葉子さんの自伝小説『蕁麻の家』で、語り手の私(内藤嫩(ふたば))は、
何かにつけ、父方の祖母や叔母たちから、
「あ奴、居候、鬼瓦、醜女、鏡を見てからにしな」などと罵倒されていましたが、
その5人の叔母たちは、品性下劣な人間性とは裏腹に美人揃いで、
中でも、一番下の麗子叔母さんの美しさは特別、と書かれてありました。
アルバムを見ると、朔太郎の妹たちはみな器量良しでしたが、
特に次女・ユキと五女・アイは可成りの美人でした。
教科書などに使用されている朔太郎の写真は、殆どが晩年のものなので、
美男とは言い難いのですが、意外なことに、
若き日の朔太郎自身も、美少年であり美青年でした。
元々、朔太郎の両親だけでなく、一族が押し並べて美男美女揃いなのです。
(例外も無きにしも非ずでしたが。)
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コメント
ふたばが「憎い嫁の子」だから虐待されていたのですが、とは言っても、
もし「出来た嫁の子」だったとしても、大差なかったようにも思いましたね。
祖母は、他の孫たちに対しても冷たかったと書かれてありましたから…
祖母や叔母たち以上に、憎悪していたのは、狡猾な叔父の与四郎のようでした。
でも、自伝と言ってもフィクションなので、実際のことは分からないですよね。
投稿: Michi | 2010年12月19日 (日) 13:46
凄い美人なのに、一体どういう家庭でどういう教育を受けたのだろう。と思わずにいられない人っていますよね。萩原家はそんな家庭だったのではないかなと推察します。
父朔太郎は頼りなく子供のような人。きっと父と祖母は共依存関係。アダルトチルドレンぽい。
憎い嫁の産んだ孫など、他人以下だったのかもしれません。
「書かないと死ねない」ですよね。
人に何かを思われる云々よりも、自分の心の整理をしたかったのかもしれませんね。とにかく吐き出したかっただけのように思えてきました。
投稿: kiyohime | 2010年12月19日 (日) 00:44