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『続・スカートの風(チマパラム)』

20101116 『続・スカートの風(チマパラム)』
~恨を楽しむ人びと~
呉 善花(お・そんふぁ)/著
三交社

見た目は区別が付かないのに、これ程まで違う日韓の文化、
相手国の文化だと知ってさえ募る嫌悪感…

麺類をズルズル音を立てて食べる日本人を外国人が不快に思うことに、
「分かってないな~こうして食べる方が美味しいのに」と思いながらも、
「そう思われても無理ないかも…」と理解出来る日本人。

それなのに、音を立てて食べることで「美味しさ」を表す韓国の文化に対しては、
生理的に嫌悪感をう抱いてしまうのですから矛盾しています。

食器は持たず、ご飯もスプーンで食べるのがマナーの韓国人にとって、
食器を持って、お箸で食べる日本人はマナーを知らない人たちと思う。

韓国人は、日本人のことを最初は「優しくて親切」と感激するのに、
しばらくすると「日本人は冷たい、韓国人を差別している」と感じてしまうそうです。

それは日本と韓国では、親しい者同志の距離感が違うからなのです。

「親しき仲にも礼儀あり」の日本では、
友だち同士なは当然のこと、夫婦間でも親子でも、
「ありがとう」「ごめんね」「これ食べてもいい?」などと言うのが普通ですが、
韓国では「親しき仲には礼儀なし」で、
もし言えば、「自分は嫌われてる」と思ってしまうとか。

取り箸や銘々皿を使うことや、友だち同士なのに悩み事を打ち明けてくれないことも
「友だちだと思っていたのに…差別されている」と感じてしまうらしいのです。

韓国では、日本人観光客に対して、通常の何倍もの値段をつけるとか…
(現在は違うと思います。)

「過去に悪いことをしたのだから当然だ」というのが韓国人の考え方。
日本人にとっては、理不尽としか言いようがないのですが、
「死ねば仏になる」過去を水に流す文化の日本と、
「先祖(民族)の罪は末代まで続く」儒教の国の考え方違いなのです。
(韓国の味方をするつもりはありませんが。)

どちらが良いとか悪かと、自国の価値観で考えるのではなく、
お互いの文化の違いを知って理解し合うことが大切ではないのでしょうか。

<目次>↓

<目次>

プロローグ[いき違いの先へ]
    「文化の差」以前に感じる嫌悪感
    日本人が怒った顔を初めて見て……
    韓国人にとっての「朝鮮」という言葉の響き
    差別という名の悲しい誤解
    韓国人も外国人である
    ありがとう、すみません、ごめんね
    韓国人は礼儀を知らない?
    ひとことに潤う日本の言葉
    お願い語が韓国人をとまどわせる
    上下関係のけじめをつけたがる韓国人
    わたしたち特有の「思い違い・くい違い・いき違い」

第1章 すれ違う言葉と心
 受け身の文化と能動の文化
    受け入れ上手な日本と下手な韓国
    日本の庭と韓国の庭
    韓国人は花に話しかけない
    韓国のファッションと日本のファッション
    神社で食べたタコヤキの味
    日本は悪魔の住む国?
    天帝思想と多神教
    韓国の儒教と日本の神道
    「感謝、ありがとう、サンキュー」の使い分け
    韓国人は「受け身形」に弱い
    まったく逆になる関心の行き先
    韓国人は弱点を隠す
    現代韓国の義きょうだい
    三人で夫婦となる?
    すべての秘密を明かしてこそ友だちである
    なぜ日本人は自分の悩みを話そうとしないのか
    あなたにとって友だちちは?
    メンドリが鳴くと家が滅びる
    韓国人の性格は性急か?
    「キムチのおつゆから先に飲んだ金大中」
    学ぶより教えてあげるのが好きな韓国人
    人を助けるのが好きな韓国人

第2章 恨を楽しむ人びと
 韓国人の情緒と反日感情の実際
    日本で体験した青春の挫折
    未来への希望としての恨
    恨が対象を持ったとき
    自分をみじめにしたい韓国人
    なぜ韓国にクリスチャンが多いのか
    現世利益を推奨する韓国キリスト教会
    苦痛がないことは罪?
    ある韓国人ホステスの祝福観
    騒然とした教会の雰囲気
    学生運動と花郎精神
    韓国の学生はなぜ焼身自殺までするのか?
    日本のお通夜に参加して
    ある日本人学生の死に思ったこと
    韓国人の感情表現
    韓国側に立つ日本人の発言への疑問
    韓国人は日本人をうらんでいるか
    日本人からは高くとって当然?
    愛国的行為という名の日本人からの外貨獲得
    豹変する韓国の女たちの日本人観
    個人的な謝罪は欺瞞である
    戦後韓国の反日政策
    習慣としての反日的な感情表現
    圧殺された親日感情
    日本には文化がないという決まり文化
    天皇のひとことで韓国人の「反日感情」は解消する
    歴史は昨日からの連続である?
    日韓歴史教科書の大きな違い
    議論で韓国人と親友になる
    ソフトな批判からの和合
    気持ちのいい日韓関係のやってくる日

第3章 韓国の家族主義と男女観
 父系絶対主義社会の実像
    韓国の「家族主義」について
    韓国の父親と日本の父親
    韓国の女はなぜ熟年の男が好きか?
    どんな男が恋人、夫にふさわしいか
    韓国式浮気の防止法
    外見の美のために
    観念としての美容
    美容のためには死の直前までいってもおしくない
    韓国の美とは派手さのことである
    四十歳を越えた女には価値がない?
    日本で稼ぐ「美容整形外科医」たち
    整形をやるのが常識の世界
    徹底している韓国男性の女性へのアタック
    韓国式デートの誘い方、受け方
    韓日男女のいき違い
    夫婦は一心同体である
    世界一の孤児輸出国、韓国
    異常な男女出産比率
    家族は家族、社会は社会
    父につくして
    人生の目的を失った女たち

第4章 見えない悲劇・見える悲劇
 ビジネス・金をめぐる韓日不協和音
    日系企業撤退に思う
    韓日大型合併が流産した理由
    ビジネス関係は個人関係
    負担をかけてこそのパートナー
    社長あっての会社
    わが社の社長さま
    韓国の社長夫人
    会長・社長の自大主義
    韓国の社長の天国と地獄
    会社を持続させる意識が稀薄な韓国人
    肉体労働が嫌いな韓国人
    技術者はいやしい?
    日本の技術を学ぶ姿勢に弱い韓国人
    ビジネスは一代で終わる
    商売は詐欺?
    プレゼントの習慣から賄賂へ
    自分に価値あるものが相手にも価値がある
    高価な贈り物の意味
    お返しは韓国人の心を傷つける
    贈り物と手加減
    お金を使いたがる韓国人
    子どもにお金をあげる習慣
    賄賂が子どもの成績をよくする
    お金がなくては生活が不便となる文化
    見えない悲劇と見える悲劇

あとがき

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