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『日本人は永遠に中国人を理解できない』

20101016
『日本人は永遠に中国人を理解できない』
孔健/著 講談社

『日本人と中国人、日本人と中国人、どっちが「馬鹿」か』
と同じ著者のこの本、一度は予約を入れたのですが、
読んでも仕方がないと思い直して取り消しした筈なのに、
システムに問題あったのか取り消されていませんでした。
まっ、いいか、と借りてきましたが…

この本には、日本企業が中国でビジネスを展開する際の問題点が、
実例を挙げて書かれていましたが、中国人の性格、考え方はすべて、
”騎馬民族”によるものというのが著者の説のようです。
(中国人が騎馬民族とは知りませんでした。)

合弁会社の場合であっても、資本が100%日本企業であっても、
中国方式でやらないと成功は望めない。

日本人には考えられないことですが、
契約は全く当てにならず、両天秤に掛け、土壇場で裏切る行為も、
経理を誤魔化すのも、不正に流用するのも、
製品を横流ししたりネコババしたりするのも、
中国人社員が無断欠勤や無断遅刻をするのも、それは中国では当たり前、
責任はすべて、中国人を理解していない日本側にあるという。
また中国は「人治国家」なので、裁判を起こしても勝つ見込みは無いとか。

「内政干渉を絶対認めない」のが中国のやり方で、
事業においても、「郷に入っては郷に従え」を押しつけるのでしょうが、
日本国内で、中国人を雇った場合には「郷に入っては郷に」は通用しないらしく、
どんな場合でも、中国人を理解しろ、というのが著者の弁。

二言目には、「面子が丸つぶれ」と言い、
自分に非があっても、面子を守るため、死んでも謝らない、
全て相手のせいにするのが中国式。
面子のためなら殺人も犯し、自殺も辞さないのが中国人だそうです。
(御自身の体験談もありましたが、幼稚過ぎて失笑。)
中国人の命や面子って、随分安っぽいものなのですね。

それと拝金。お金、金、金、金……
「お金のためなら何だってする。それが騎馬民族の中国人」
と自慢げに著者は言う。

孔子75代目が売りの著者としては、中国人を弁護しているつもりなのでしょうが、
あまりにも矛盾だらけで支離滅裂で、説得力はゼロに等しく、
日本人を納得させるどころか、中国人の印象を下げるだけ、と感じました。

日本で真面目に働いたり学んだりしている中国人にとっては、
非常に迷惑な一冊ではないでしょうか?

孔健さん、あの世でご先祖の孔子様が嘆いてますよ。
(それとも思考回路は同じなのかな?)

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