アガサ・クリスティー『そして誰もいなくなった』
『そして誰もいなくなった』(Ten Little Niggers)
アガサ・クリスティー/著
清水俊二/訳
ハヤカワ・ミステリ文庫
『そして誰もいなくなった』も有名な作品ですよね。
とても読みやすく、一日で読めました。
謎の人物U・N・オーエン氏に招待された8人と、雇われた夫婦…
その10人全ての遺体が発見される、という完全犯罪。
読んだことがなくても、邦題から内容はおおよそ推測出来ますが、
読み進むに従って、犯人が誰か見当がつきます。
なぜなら、途中からある人物の心理描写が無いからです。
協力者がいたことは意外でしたが、
協力者がなければ成り立たない点があったことはたしかです。
そう言えば、その協力者も心理描写が無かったような…
それにしても、
協力者以外は、犯人が分からないまま殺害されたとは…
この本で「気ちがい」という言葉を何度も目にしましたが、
昔は「バカ」同様、「気が狂う」や「気印」なども、
差別用語などとも思わず、普通に使ってましたね。
ところで、動画サイトの『そして誰もいなくなった』(And Then There Were None)
(1945年、ルネ・クレール監督)を観ましたが、唖然としました。
俳優やセットがイメージとは違うのは止むを得ないし、
設定や名前が変えられていることも許せますが、結末が全く違うだなんて…
アガサ・クリスティ(1890/9/15- 1976/1/12)の感想が知りたいわ。
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