『気になります、この「ことば」』
面白かった!
今まで深く考えもせず、何気なく使っていた言葉…
疑問や抵抗感を抱き、不適切と思いながらも、仕方なく使っていた言葉…
無知故に、無意識に使っていた差別的な言葉…
“本当に「男女平等」なら「女男平等」でもいいはず”、という考え方、
実際、「女男(めお)」という言葉もあるのですから。
「夫婦茶碗」について、
昔、結婚したカップルのことは、
「めおと(女夫)」とか、「いもせ(妹背・兄)」と言われていたそうです。
(「め」は「女・妻」、「をと」は「夫・男」、「いも」は妹、「せ」は背・兄)
しかし男尊女卑の儒教の影響で、男女の順が逆になり、
「夫婦」と書いて、「めおと」と読ませるようになってしまった。とか…
著者曰く、
“「夫婦」と書いて、「めおと」と読むのはよそう。
「めおと」と言う時は、「女夫」と書こう…”
なるほど!
でも、もし、“「夫婦茶碗」の振り仮名を書け”というテストがあって、
「ふうふぢゃわん」と書いたとしたら、間違いにされるでしょうね。
この本を読んで、
「溜飲が下がった」人もいれば、「目から鱗が落ちた」人もいる反面、
「こだわり過ぎ、めんどくさいな~”と感じた人もいるでしょう。
私は、このように考える人がいて嬉しかったです。
参考のため詳しい目次を載せました。
興味がある方はどうぞ…
<目次>
はじめに
第一章 女・男に関することば
* 「お子さんはまだ?」
* 「外孫」と「内孫」
* 「帰国子女」は女の子だけ?
* 「女の子ゆえ・男の子だから」という割り切り方
* 「子ども」らしさの押しつけ
* 「お姉ちゃん」はプレッシャーでつぶれそう
* 「子どもを信じてあげる」
* 「老い」にも「盛り」があるのです
* 「高齢者だから大きな声で」
* 高齢者は子どもではない
* 「ぼけ」は差別語?
第二章 結婚・子ども・老いに関することば
* 「嫁にいく」
* 「嫁」と「姑」
* 「入籍」
* 「お子さんはまだ?」
* 「外孫」と「内孫」
* 「帰国子女」は女の子だけ?
* 「女の子ゆえ・男の子だから」という割り切り方
* 「子ども」らしさの押しつけ
* 「お姉ちゃん」はプレッシャーでつぶれそう
* 「子どもを信じてあげる」
* 「老い」にも「盛り」があるのです
* 「高齢者だから大きな声で」
* 高齢者は子どもではない
* 「ぼけ」は差別語?
第三章 外国人・障害に関することば
* 「ガイジン」
* 「外国人可」
* 外国人はエイリアン?
* いつまで「中国残留日本人孤児」?
* シナを乱発する作家
* 「帰化」
* ナニジンか知りたがりすぎる
* 「人が先」構文の考え方
* 「障害児」と「障害のある子」
* 同情はいらない
* 「地球にやさしい」
第四章 敬語・呼称・比喩表現
* 「させていただく」
* 「お訴えします」
* 新聞の敬語もゆれています
* 「くん」と「さん」
* 三船敏郎は女性?
* 「先生」と「さん」
* どうして「聖火くん」?
* 「主人」
* 「おばあさん」
* 「お母さん」
* 「主婦」
* 「女房役」
* 「父子家庭」「母子家庭」
* 安易な比喩は本質をぼかす
第五章 官に関することば
* 大臣を「拝命する」人がいる
* 「大蔵大臣」改め「大蔵省長」に
* 「奉職」と「俸給」
* 「官」の声は「天」の声?
* 先生たちも「官」が好き
* 「風俗漬け」
* お役所の文書の尊大さ
* たかが「後援」、されど「後援」
女性のことばは「女性語」ですか?
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