« 被害妄想…? | トップページ | ドクダミ »

富山の置き薬

先日実家に行った時、富山の置き薬の箱を見つけました。

さすがに今は、薬屋さんは来てはいないけれど、
意外にも、10年位前までは使っていたとのことでした。

20100602a 20100602b

箱の中には、期限切れの薬が入っていましたが、
私の記憶にある、「ケロリン」や「鍾馗さん」「六神丸」はありませんでした。
「熊瞻圓(熊の胃)」はありましたが…

私の子供の頃は、大抵の家に置き薬がありました。
急に具合が悪くなっても、近くに薬局も病院もあるにもかかわらず…

1年に一度なのか二度なのか分かりませんが、
バイクに大きな黒い革のカバンを積んで、富山の薬屋さんがやって来ました。

カバンには長いベルトが何本もあって、
蓋を開けると、細かく仕切られた何段ものケース(柳行李?)が現れ、
使った薬の分の代金を精算するシステムで、
残った薬は新しい物と入れ替えたり、補充したり…

子ども達はと言えば、お行儀良く正座し、その様子を神妙な面持ちで見ているのです。
期待を込めて…紙風船が貰いたいから…

紙風船といっても、五色のパラフィン紙で出来ている球体の紙風船ではなく、
薬の宣伝が印刷された、紙製の立方体のもので、
今思えば、なぜあんなにも欲しかったのか不思議な気さえします。

駄菓子屋さんやオモチャ屋さんでは売られていない、
珍しいものだから貴重に思えたのかもしれません。

その紙風船も、必ず貰える訳でもなく、それに“頂戴”などと催促できる筈もなく、
ただひたすら、心の中で祈りながら待つのみでした。

幸運にも貰えた時ても、
恥ずかしくて、“ありがとう…”も、まともに言えない少女でした。

|

« 被害妄想…? | トップページ | ドクダミ »

* 思い出」カテゴリの記事