『野の女』と『炎の女』
『野の女 ~明治女性生活史~』『炎の女 ~大正女性生活史~』
永畑道子/著 (新評論)
どちらも著者はノンフィクション作家の永畑道子さんですが、
20年以上も前に読んだものなので、内容の記憶は殆どありません。
でも、明治、大正の女性たちが、いかに生き、闘っていたかが書かれていた点は、
『華の乱』と共通していたように思います。
『野の女』の表紙カバーには、
たったひとりの反乱のクサビを打ち込む勇気があなたにあるか。
身を売って生きていた娼妓たちと、
男に養われて絶えず妾の浸蝕をおそれつづけた上流階級の女たちと、
どちらが真摯な生きざまであったか。
制約ゆえに、カベゆえに、働けぬという言い訳は、
これは女自身の甘さに過ぎない。
戦後の家事労働の著しい変貌は、女たちの手足を鈍化させ、
確実に精神までも蝕んでしまった。
…と、
『炎の女』のカバーにも、
民衆の蜂起は、常に生活に根ざす、やむにやまれぬ抵抗である。
自立とは何か、養われる妻とは何か…大正初期のこの争いは、
現代の主婦の存在にも通じる問題提起と受け止めることができる。
と、書かれていて、ドキッとさせられます。
『乱の女 ~昭和の女はどう生きたか~』(文芸春秋)という本もあるので、
昭和の女性の闘いぶりも、是非読みたいと思っています。
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