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2010年5月

「つぶあん」と「こしあん」

天野祐吉さんの「あんころじい」というブログを読んでいたら、
“…つぶあんのかしわ餅があるのは、世も末だが…”
という文がありました。

知らなかった!

柏餅どころか、最近は、洋菓子も駄菓子も味わっていませんが、
もし、“「粒あん」と「こしあん」、どっちが好き?”と聞かれれば、
迷わず、「粒あん」と答えるでしょう。

「粒あん」の方がエコでヘルシーに思えますが、
元々は使い分けられていたのでしょうね。

好き好きは別にしても、
柔らかな「麩まんじゅう」には、「粒あん」は合わないように思えるし、
カリッとした「鯛焼き」には、「粒あん」の方が合うように思えます。

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「ピアニスト辻井伸行~心の目で描く“展覧会の絵”~」

先日、音楽のチカラ「ピアニスト辻井伸行~心の目で描く“展覧会の絵”~」
という番組を見ました。

エフゲニー・キーシンのムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」に
感銘を受けた辻井伸行さんが、「展覧会の絵」に挑んだドキュメントでした。
(いつもキーシンちゃんと呼んでいましたが、もう30代後半なんですね!)

前奏曲の「プロムナード」などは、テレビでもしばしば使われる有名な曲ですが、
友人の画家ヴィクトル・ガストマンの10枚の絵画の印象を曲にしたもので、
それらの絵画について、母いつ子さんに説明して貰いながらも、
見ることの出来ない辻井さんにとっては、イメージが掴めず、
とても困難だったようでした。

特に10曲目の「キエフの大門」に関しては迷いが生じ、
雰囲気を感じ取るために、美術館に出掛けたりしても、
中々、自分なりの表現が定まらないようでした。
いつも明るい辻井さんも、無口になり、苦悩の表情を浮かべていました。

どんな楽器でもそうでしょうが、
プロにとっては、それぞれ独自の表現を見つけることが重要なのでしょうね。

同じ曲でも、演奏家によって、また、オーケストラの場合は指揮者によって、
違う印象になりますから。

素人の発表会などで、楽譜通りに、どんなに上手に演奏できたとしても、
鳥肌が立ったりはしません。身内や知人の場合は別としても。

ピアノが好きで1日に8時間弾いていても飽きないという辻井伸行さん、
表現力に苦悩しながらも、これからも進歩していって欲しいです。

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「ドゥーチュイムニィ」

昨夜家族が掛けていたテレビを覗いてみると、
私と同世代のフォーク歌手たちが歌っていました。

番組を確認すると、
「BS 永遠の音楽大集合! 青春のフォークソング~完全版~」という
2時間40分間の番組で、司会はイルカさんと泉谷しげるさんでした。

掛けた時は、山本潤子さんが「翼をください」を歌っていて、
他に、昔ほどハスキーボイスではなかったりりィさんが「私は泣いています」を、
佐藤公彦さんが「通りゃんせ」を…
また、昨年自ら命を絶たれた加藤和彦さんを偲んで、
みんなで歌っていたのが、「リムジン河」と「あの素晴らしい愛をもう一度」でした。

私はフォーク世代ですが、テレビもあまり見なかったので、
それ以上に、ラジオは全く聴かなかったため、知らない曲が多いのですが、
杉田二郎さんの「ANAK(息子)」と、
茶木みやこさん(初めて知りました)の「一人の道」には涙が出てしまいました。
歳のせいでしょうか…

知らなかったと言えば、佐渡山豊さんです。
「ドゥーチュイムニィ」は沖縄の言葉で「独り言」だそうですが、
これぞメッセージソング、独り言なんかじゃありません!
10分位の曲でしたが、エネルギッシュな迫力に、圧倒されっぱなしでした。

皆さん凄い!
外見はともかく、歌声は昔のまま…団塊の世代、アラウンド還暦のパワー!
元気を貰いました、負けてはいられませんね。

40年前のフォークは今聴いても新鮮に感じる優れた曲が多いように思えます。
特に好きなのは、「風」や「悲しくてやりきれない」などですが、
メッセージソングも好きです。
当時は知らなかった高田渡さんの曲や、「イムジン河」、
でも、メッセージソングでの一番は、寺山修司さんの「戦争は知らない」です。

40年前の若者は闘っていましたね。
社会や体制や大人達に…

今の若者は、何と闘っているのでしょうか?
バーチャルゲームの敵とでしょうか?

30分ちょっとしか見られなかったので、
他に誰が出演していたのか分かりません。
再放送して欲しいな…

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かぎ針編みの夏バッグ…おしゃれ(?)バッグ、その2

今日は朝から頭痛に悩まされています。
頭がズキズキして何もする気がしない…
それで、昨日のバッグを直していました。

20100528a 持ち手を解き、本体の深さを一段編み足し、
シェル編み6列の持ち手を、徐々に減らして4列に、
隙間が気になるので裏地を付け、
ついでに留め具も…

おかげで頭痛はひどくなりました。

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かぎ針編みの夏バッグ…おしゃれ(?)バッグ

仕上がってはいませんでしたが、
“あなたの歳では地味…”と言われてみれば、
確かに90歳でも持てるようにも思え、解いて編み直してしまいました。
せめて編み方だけでもと…

糸は、100円ショップで買った木綿の手芸糸(1巻=25g(30m))6巻です。
サイズは、幅、約30cm、深さ19cm、底の幅5cmです。
簡単なので、1日で充分編めますよ。
…重いのが難点、持ち手を変えるかも…

20100527a 20100527b

デザインは、前にアンダリヤを検索していて見つけたもので、
管理人さんは中国の方のようですが、日本語の編み図も載っていました。
このバッグの他にも。

Googleで、”リネンのおしゃれバッグ”と、画像検索すると、
2番目に出る「カラシ色のバッグがそうです。

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地味好み

何につけても、好みというのは、年齢によって変わるものなのでしょうが、
私は、よほど頑固者なのか、殆ど変わっていないような気がします。

例えば身に付けるものにしても、お仕着せだった子どもの頃はともかく、
自分で選べるようになってから現在に至るまで、
選ぶものは、決まって流行に囚われない、地味でシンプルなものばかりなのです。

いつも、“地味すぎる”とか、“50代でも着られるね”などと言われていましたが、
実際、もし、20代の頃の衣服が残っていたなら、着られるはずです。
サイズも変わっていないし…

昔は、“あなたには地味すぎる”などと言われても、全く気にもしませんでしたが、
今は、“あなたの歳には地味すぎる”と言われると、
やっぱり気持ちが揺れてしまうのです。

地味好みの成れの果て…
好みだけでは選べない年齢になってしまった!
と、いうことなのでしょうか…。

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「キング農場は大騒動」

アボンリーで皆既日食が見られるということで、ホテルは宿泊予約が殺到します。
キング農場では、親戚に行く準備の最中、
イライザおばさんは、従姉に会うより皆既日食の方が価値があると、
旅行を中止し、気乗りしないセシリーも、一緒に残ることに…

一人きりの自由を満喫しようと帰宅したフェリックスは、
イライザおばさんとセシリーがいたことで苛つきます。

母から、必ず教会婦人部に届けるように言われていたクジの売上金を、
スカンクの被害にあった洋服と一緒に焼いてしまったセシリーは、
兄のフェリックスに助けを求めるのですが…

8601 8602 8603 8604

フェリックスは、ホテルが満室なのを承知で予約を受け、
宿泊客をキング農場に案内して妹に世話を任せますが、家事が苦手なセシリーは、
イライザおばさん、イジー、エルバートにも手伝って貰いながらも、お手上げ状態…
兄が自分の昇進のために企てたと知り、堪忍袋の緒が切れる。

8605 8606 8607 8608

イジーに諭され反省したフェリックスは、接客を手伝い、自分の貯金も渡し、
トレメインさんにも正直に謝罪しました。

皆既日食の時を迎え、キング家に宿泊した人達も、
予定を切り上げて帰宅したジャネットとダニエルも、
オリビアやトレメインさんも、
ジャスパーが発明したピンフォールプロジェクター越しに日食を観測…
フェリックスとセシリーは母からお目玉を喰いました。

8609 8610 8611 8612

フェリックスはお金儲けだけでなく、野心もあったのですね。
トレメインさんに認められ昇進したいからって、
両親の留守中に自宅をゲストハウスにするだなんて…

お客様は、“畏怖の念を持って…”が口癖のサンドボーン夫人、
食の専門家で、イタリアの科学者のリセッリ教授、
そしてドイツから、ミュンヘンの天文学愛好家の8名様(?)…

ジャスパーの従妹のセリーナ・デールが、憧れのリセッリ教授と電撃婚約!
プロポーズの「キュリー夫妻のように科学に貢献しよう」がステキでした。

皆既日食に大騒ぎしそうなヘティ伯母さんが、なぜか登場せず…
アボンリーにいなかったのでしょうか…?
疑問と言えば、モンティは誰が見てるのかしら…?

大人達のいないキング家、イライザおばさんの存在感が光っていました。

<名言>
「…今から400年も先だよ…そんなに、待てないからねぇ。
一生に一度しか見られない皆既日食を見逃してまで、
一日中歯ぎしりしかしない従姉に、会いに行く価値は無いだろ?」(イライザおばさん)

「今から将来を決めてしまうことはないさ。
急いで年を取ることはないんだから…ゆっくりでいいんだよ」(イライザおばさん)

「ミスを犯したのが部下の誰であろうと、責任は支配人が取らねばならぬ。
私の管理不行き届きだ」(サイモン・トレメイン)

「フェリックス、君には才覚と野心がある。だが、成功するには人格が必要だ。
このまま頑張れば、人格も身につくだろう」(サイモン・トレメイン)

アボンリーへの道<第7シリーズ>
第86話「キング農場は大騒動」(Total Eclipse)より

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かぎ針編みの夏バッグ…(3)

まだ仕上げっていませんが、編み方その他を書きました。

《材料》  木綿糸…約150g(25g(30m)×6)
      中袋用生地、接着芯、ファスナーなど

《用具》

  7号かぎ針(底、側面)
       6号かぎ針(引き抜き編み、持ち手)

20100524a 20100524b
《編み方の要点》

…  「くさり編み」30目で作り目し、
     「くさり編み」1目で立ち上がり、
     <図2>のように4段編みます。

側面… 底から続けて、増減なく33段編みますが、
     1段目は「すじ編み」(奥の半目だけすくって編む)、
     2~32段目は「うね編み」を編みます。

※ 「うね編み」…通常のように、ぐるぐる編まないで、
            一段ごと編み地をひっくり返して、
            奥側の半目だけをすくって「細編み」の要領で編みます。
(1周編んだら、引き抜きで止め、くさり1目で立ち上がり、引き返して編む)

口部分…伸びやすいので、最後の1段(33段目)は、
      少し細い針で、「引き抜き編み」を編みます。

持ち手
…「くさり編み」を60目で作り目し、
      「くさり目」1目で立ち上がり、「細編み」3段編みます。

中袋
… 編み地のバッグは伸びやすいので、
      接着芯を貼った生地で、中袋を作った方が良いと思います。

《サイズ》
本体… <図1>を参考に、
持ち手…2cm×40cm(縫い付け部分込み)

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かぎ針編みの夏バッグ…(2)

今日は朝から雨。

持ち手と留め具を買いに行こうと思っていましたが、
予定を変更…
…雨降りって、はかどらなくて…

家にあったプラスティックのダンボールで、
底板を入れました。

20100523

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かぎ針編みの夏バッグ…(1)

20100522 この前100円ショップで買った夏糸ですが、
デザインは、サイズは、編み方は…?、
と、編んでは解くことを繰りた結果、
シンプルで立体感のある「うね編み」にしました。

本体だけは編めましたが、持ち手と中袋のことを考えなくては…

 

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髪型

今日みたいに暑いと、髪を切りたくなります。
だけど美容院は…今はサロンと言うらしい…嫌いなんです。

出来れば行きたくはないけれど、
自分ではカット出来ないから、行くしかないのです。

美容師さんは、若い人ばかり…
置いてあるカタログも、若い人向きばかり…
でも、いつも行く時間(ウィークデイの午前中)のお客さんは、
大半が中高年で、中には80代とおぼしき女性も見掛けます。

ところで、本人のご希望なのか、
美容師さんに勧められた結果なのか、
異様に若向きの髪型にしている女性っていますよね。
お顔は、それなりなのに…

失礼ですが、余計老けて見えますよ…
若く見られたい気持ちは、誰にもありますが、
程々にしないと、逆効果になりますからね…。

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『野の女』と『炎の女』

20100520
『野の女 ~明治女性生活史~』『炎の女 ~大正女性生活史~』
永畑道子/著 (新評論)

どちらも著者はノンフィクション作家の永畑道子さんですが、
20年以上も前に読んだものなので、内容の記憶は殆どありません。

でも、明治、大正の女性たちが、いかに生き、闘っていたかが書かれていた点は、
『華の乱』と共通していたように思います。

『野の女』の表紙カバーには、
たったひとりの反乱のクサビを打ち込む勇気があなたにあるか。

身を売って生きていた娼妓たちと、
男に養われて絶えず妾の浸蝕をおそれつづけた上流階級の女たちと、
どちらが真摯な生きざまであったか。

制約ゆえに、カベゆえに、働けぬという言い訳は、
これは女自身の甘さに過ぎない。

戦後の家事労働の著しい変貌は、女たちの手足を鈍化させ、
確実に精神までも蝕んでしまった。

…と、
『炎の女』のカバーにも、
民衆の蜂起は、常に生活に根ざす、やむにやまれぬ抵抗である。

自立とは何か、養われる妻とは何か…大正初期のこの争いは、
現代の主婦の存在にも通じる問題提起と受け止めることができる。

と、書かれていて、ドキッとさせられます。

『乱の女 ~昭和の女はどう生きたか~』(文芸春秋)という本もあるので、
昭和の女性の闘いぶりも、是非読みたいと思っています。

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メガネケースとペンケース

購入したメガネのケースを作りました。
(ついでにペンケースも…)

布は、きものの余り切れで、キルト芯が入っています。
留め具のマグネットホック(小)は、縫い付けタイプ。

20100519a 20100519b

これは家用…
バッグに入れるには、ハードケースでないと心配ですからね。

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わたしのメガネ…(3)

メガネの処方箋スッキリしない状態が続いていましたが、
大先輩の母に聞いてみたところ、
“いつも眼科の処方箋通りには作っていない。
「きぬぬい」(一番細い絹針)と絹糸を持って行く…”と言うではないの!
そうですよね、処方箋に囚われているなんて馬鹿げていました。
眼鏡店でもう一度確かめればいいのですから。

ホームセンターに用事があって、もしかしたら…
と思い探してみたら、ありました。老眼鏡が…でも最高+3,5まで。

“私の目ってどんだけ年寄りなの?”
と呆れながらも、試しに+3,5を掛けてみると、見えるじゃないの!
一番小さい字(5pt?)の字までクッキリと…

偶々持っていた昔の岩波文庫を見てみると、見えすぎる位見えました。
(紙は変色し、フォントサイズが小さく、画数の多い旧字で、字間と行間が狭い)
しかも、+3,0でも、しっかり見えました。

5ptの字を読むことは滅多に無いし、文庫本や新聞(10,5pt?)が読めれば充分、
ということで、+3,0の老眼鏡を買ってきました。

今までは5万円前後 今回は1,980円、安価なメガネは良くないのでしょうが、
取り敢えず、このメガネのお世話になるつも りです。

これで、老眼鏡の件は修了… 
あのの処方箋(+4,5、+4,24)は、何だったのかしら?

20100518a
今はシニアグラスと言うのですね。
使うのは高齢者、老眼鏡の方が分かり易いのにね。

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夏糸

急にバッグが編みたくなって、
50年前から売られている「アンダリヤ」を調べてみたところ、
木材パルプが原料の、「エコアンダリヤ」に進化していました。

でも、ネットは届くまで2~3日掛かるし、買いに行くには億劫、
それで、近所の100円ショップに行ってみました。

残念ながら、アンダリヤのような糸は無かったのですが、
思い立ったが吉日、お店にあった中から、無理矢理買ってきました。

20100517 これ、綿100%の糸で、サマーセーターやベストも編めますが、
100円ショップの糸って、大抵、1巻250gなんですよね…
だから沢山必要で…
それでも、かなりお安いですが…

なぜ9巻買ったかというと、9個しかなかったからです。
9個あれば、手提げバッグは編めるでしょうが、
1巻30mなので、重いバッグになりそうなのが迂闊でした。

材料を調達し、あれこれ考えてる時が一番楽しい時です。

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cool japan 雑学(Trivia)

テーマは「雑学」。
「雑学」とは、雑多場方面に渡る系統立っていない知識のことだそうです。

私は時代に取り残されているために知らなかったですが、
今は雑学ブームで、クイズ番組も多いとか…安易な企画…
雑学ブームは、テレビ業界が作っているのかもしれません。

クイズ番組は昔もありましたが、回答者は一般人で、問題は難しく、
賞金稼ぎ的なかんじでした。
最近のクイズ番組の回答者は芸能人で、問題も常識的なものが多いと聞きます。

日本人は雑学好き、電車の中にも雑学が書かれていて、
食品のパッケージにも、商品とか関係ないミニ知識が書かれている。

街頭で質問をしてみると、外国人が答えられないことも、
日本人の多くが知っていました。

でも、「昆虫記」を著した学者にしても、オーストラリアの首都にしても、
フレミングの左手の法則にしても、学校で習ったことばかり、
こういうのは、雑学とは違うような気がします。
答えられなくても、生活に必要ないので忘れてしまっただけなのでしょうから。

左手の形を見て「フレミングの左手の法則」と即答できても、
法則自体を知らなければ、意味が無いような気もします。

多分、人が知らない雑学は、ひけらかす程でもなくても、
内心、多少の優越感に浸れる程度の知識に過ぎないのしょう。

聞かされた方も、「へぇ~そうなの」と感心する人ばかりとは限らない、
中には、「…それが?」と思っている人だっているでしょうから。

「街にあふれる雑学」「雑学好きな日本人」「高校のクイズ研究会」「雑学大学」
この中から鴻上さんが選んだベストオブクールは「雑学大学」でした。

年齢を問わず無料で受講できる「雑学講座」は、シニアには嬉しい講座、
誰でも講師になれるところがユニークすね。こちらも無料ですが…。

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『夢のかけ橋 ~晶子と武郎有情~』

20100515a 20100515b ←上・有島武郎 下・波多野秋子と夫の春房
『華の乱』と『夢のかけ橋 ~晶子と武郎有情~』 永畑道子/著 文春文庫

『華の乱』の映画は見てないのですが、あらすじを見る限りでは、
原作は、『華の乱』より『夢のかけ橋』の方が近いような気がします。
(『夢のかけ橋』も『華の乱』同様、小説ではなくノンフィクションです。)

有島武郎と波多野秋子のことも詳しく書かれていますが、
文士と愛人の情死といえば、太宰治と山崎富栄が有名…

男性が家庭のある身であっても、不倫は女性だけが罪人とされた時代、
客観的に見れば犠牲者としか思えないのに、太宰が人気作家ゆえに、
言われ無き誹謗中傷の的となった山崎富栄さんの名誉は、
『玉川上水情死行 太宰治の死につきそった女』(梶原悌子/著 作品社)や、
『恋の蛍 山崎富栄と太宰治』(松本侑子・著 光文社)によって、
一応回復されたと言えますが、波多野秋子さんの場合は、
関係者からの芳しい証言は、殆ど無かったようです。

夫・鉄幹に失望した晶子と、妻を亡くした武郎との間に何があったか?
晶子、武郎の作品や、大量の資料などを、著者独自の仮説を立てながら解釈し、
恋の感情があったのではと推察しています。

仮説はあくまで仮説でしかなく、難解な晶子の歌の解釈も人それぞれで、
「やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君」にしても、
晶子自身が『歌の作りやう』の中で、
“「君」とは個人ではなく、広く「世の道学先生達」に向けたもの”
と書いているにも関わらず、世間一般には恋の歌として通っているように、
「君亡くて悲しと云ふをすこし超え苦しと云はば人怪しまむ」や、
その他多くの追悼歌も、真意は晶子のみぞ知る…でしょう。

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『華の乱』(永畑道子・著)

20年ぐらい前だったでしょうか、
吉永小百合さん主演の『華の乱』という映画がありました。
私は見ていないので、あれこれ言うのも何ですが、
あらすじを読む限りでは、ノンフィクション作家・永畑道子さんの『華の乱』とは
違うような気がします。

20100514e 久しぶりに本を開いたら、
すっかり変色した新聞の切り抜きが出てきました。
これを目にして、『華の乱』を読みたくなったのです。

『華の乱』は、「青鞜」を筆頭に、
「平民新聞」「近代思想」「婦女新聞」などを舞台にした
紙上論争(フェミニズム論争)の記録をまとめた一冊なのです。

平塚らいてう、伊藤野枝、与謝野晶子、神近市子、福田英子、
山川菊栄、菅野すが子、市川房枝、住井すゑ…

それにしても、明治生まれの女性たちはすごいです。
感謝しなければ…
彼女たちが頑張ったからこそ、のうのうとしていられるのですか ら。

もちろん、すごい男性たちだっていましたよ。
幸徳秋水、荒畑寒村、田中正造、大杉栄…他にも大勢が…

20100514a 20100514b 20100514c 20100514d
左の3枚…『華の乱』 永畑道子/著 新評論
右…『夢のかけ橋 ~晶子と武郎有情~』 永畑道子/著 文春文庫
   『妾(わらわ)の半生涯』 福田英子/著 岩波文庫
   『美は乱調にあり』 瀬戸内晴美/著 角川文庫 

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マイ箸。

読むたびにいつも癒される、ナイスミドルの○○さんのブログ。

日頃エコに心掛けていて、富士山などの清掃登山にも参加され、
日課のランニングやウォーキングの行き帰りには、
ゴミ拾いもされているそうです。
それに、3年位前からは、マイ箸を携帯されているとのこと。
でも、最初は勇気が要ったとか…
そうでしょうね、どこでも割り箸がありますから。

それで私も、マイ箸を持とうと思いました。
新たに買ったらエコロジーにならないからと、
家にあるケース付きお箸を集めて選んだのが、この2組です。

20100513 どちらも黒で、上は木製、下はプラスティック製、
木製は軽いけれど少し長い、
短い方が携帯に適していても使いにくい…
どちらにしようかしら…?

でも、一つだけ問題があって…
…それは、最近、外食しないこと。
せっかく用意したのに、出番が無いような気がするのですよね。

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わたしのメガネ…(2)

遠視って何…?
偶に、分厚い凸レンズのメガネを掛けている子どもを見掛けますが、
あの子たちは遠視なんですよね。

では、遠視と老眼の違いって…?
正直のところ、よく解らない。

ではでは、遠近両用メガネはどういう人が掛けるの…?
近視+老眼の人のメガネじゃないの…?

近視については習った記憶はあります。
それに、子供の頃、いつも母から、
「そんな暗い所で本を読んでると目が悪くなる」とか、
「そんな姿勢で本読んでると目が悪くなるよ…」と注意されていましたが、
悪くなるとは、「近視」のことでした。

本は好きでも、勉強の方はさっぱりだったお陰(?)で、
視力の方は、大概、0,8~1,0くらいでメガネとは無縁でした。

そんな訳で、恥ずかしいはなし、無知のまま年を取ってしまった次第です。
…今は調べたので何となく解りましたが…

30代後半になって、自分が書いている字さえぼやけ、
“…えっ!もう老眼なの?…いくらなんでも早過ぎない?”
と思いながらも、眼科へ行くことなど考えもせずに眼鏡屋に直行。

先日、眼科の視力検査で、検査技師から
「自分が遠視と言うことを知ってるでしょ?」と言われ、まさに青天の霹靂…
不愉快な遣り取り(省略)のあと、

私 「とにかく活字が読めるメガネを作りたいのです」
技師「それは老眼鏡ですよ」
私 「もちろん老眼鏡です」
技師「あなた何歳なんですか?」とカルテに目をやる。
私 「○○歳です…でも40前から字がぼやけてましたから」
技師「40前でも老眼にはなるから」

矛盾してませんか?
一体、私は遠視なの?老眼なの?
それとも、以前は遠視で、今は老眼なの?
はたまた、遠視+老眼…?
と、混乱するばかりです。

結果、処方箋に記されたレンズ値は「+4,5」と「+4,25」…
しかも、これでも低めにしてくれたそうですが、信じられない。
(…乱視は大丈夫でしたが…)

“現実を受け入れよ”
ですが、その「現実」が判らない(納得できない)のだから仕方ないでしょ…
今の私には、第2、第3の眼科に行く気力は無いのです。
(愚痴に聞こえたら御免なさい)

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りんご飴

先日、友達から、
「りんご飴の作り方って、インターネットで調べられる?」
と、電話で尋ねられました。
「屋台で若~い男の子が作っていたから、簡単だと思って…」と言うのです。

“だからね、若いとか、男の子とか、関係ないの。あの人達はプロなんだから…”
と内心思いながらも調べると、一口サイズのレシピなどもありました。

「試しに、一つ(りんご)作ってみたら?」に、
「えっ、一つ!試しに作るなら最低でも、6個位は作らないと、かえって面倒…」

でも、彼女はお菓子を一度も作ったことがない人なので、
結局は作らない予感がするのですが、はたして…

甘党ではない私(辛党でもないけれど)、超が付く甘党の彼女、
「1度も買ったこと無い」と言うと、「私も10回ぐらいしか買ったこと無いの」と…

10回ぐらいしか…?10回じゃなくて…?
オーバーに言うタイプの彼女のことだから、それ以上なのでしょう。

縁日などで売られているりんご飴を見る度に、
“どういう人が買うのかしら?”と思っていたので、灯台下暗しに驚きました。

きっと合成着色料、多分、合成甘味料…身体に悪そう…
中のりんごの状態だって分からないし、食べにくそうで、絶対食べきれない…

「りんご飴」は「月の雫(しずく)」という甲州ぶどうの銘菓を思い出します。
砂糖衣の下は生の葡萄が…ブドウには皮があり、種だって…
あれ、どうやって食べたらいいの?

アップルパイや焼きりんごは抵抗ありませんが、
苺に砂糖やコンデンスミルクは必要ない、夏蜜柑に重曹も塩も砂糖も要りません。
生の果物は、そのままで頂きたいわ。

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「デイビーの決断」

「子どもの家」に、イギリスからブレッドとイアンの兄弟がやって来ました。
反抗的な二人は、悪戯を繰り返した挙げ句、雑貨店の売上金を盗む…

兄弟は虐待を受けていた里親の農場から逃げ出し、
町をうろついていた所を補導されたのですが、
長兄のジムを探すためのお金が欲しかったのでした。

事情を知ったデイビーは、ヘティの秘密の貯金を持ち出して、
兄弟と一緒にハリファックスに渡って、ジムを探す手助けをします。

ジムは見つかり、兄弟三人は何とかイギリス行きの船に、
乗り込むことが出来ました。

当然、ヘティから叱られたデイビーですが、
“僕にとっての、レイチェルさんやキングさんのように、
二人には大事なお兄さんに、会わせてあげたかった…”と、訴えるのでした。

8501 8502 8503 8504

子どもの家が舞台なのに、フェリシティが出演してなかったのが残念。
だからではないのですが、印象の薄いエピソードに思えました。

デイビーも成長しましたよね。
ただ吹き替えの声が幼すぎるせいか、少々癇に障るというか…

顕微鏡が高いからと、勝手に百科事典を買ってくるとは、いかにもヘティらしい。
デイビーが怒るのも当然ですね。
ヘティとは逆に、レイチェルの優しさが救いでした。
一方が厳しいと、もう一方は優しくなるものなのでしょうね。

<名言>
「フ~ 百科事典というのはね、ありとあらゆる知識が、
ぎっしり詰まった素晴らしい本なのよ。
よく考えてみれば、フン、あなたの年頃には、
百科事典の方が、よっぽど役に立ちますとも。顕微鏡なんかよりね。
あっ、間違いないわ。ン!」(ヘティ)
「人の力をあてにした約束なんか、するもんじゃありませんよ!」(ヘティ)

「自分で稼いだお金なのに、好きなように使えないないなら、
初めから働く意味なんか無いよ!」(デイビー)

アボンリーへの道<第7シリーズ>
第85話「デイビーの決断」(From Away)より

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cool japan お菓子(Confectioneries)

テーマは「お菓子」、と言っても、今回はスナック菓子や駄菓子でした。
(生菓子、干菓子といった和菓子はスイーツの回で取り上げてました。)

考えてみれば、和菓子もお菓子で、駄菓子も和菓子には違いないのに、
和菓子は、煎茶とともにお客様に出すような生菓子や干菓子を連想し、
お菓子というと、米菓や駄菓子をイメージしてしまう…私はですが。

地域限定のお菓子も、無人販売システムの会社の置き菓子も、
食感にこだわることも、当然、駄菓子屋も、日本ならではなんだそうです。

外国では無人販売は成立しないらしく、食感にこだわることもないそうです。
まして開発に10年も掛けるなんて有り得ないとか…(越後製菓の「ふんわり名人」)

お菓子は子供だけの物で、重要視されていないから、というのがその理由。
でも、それだけではないような気がしますが…
日本人が特別、食にこだわり、また飽きやすく、
それ以上に、企業の生き残りのために努力しているようにも思えます。

年齢の違う子ども達が集う駄菓子屋の光景は、
意外にも、外国人に感動を与えていたようで、涙ぐむ人もいましたが、
今の時代、いつもあんなに大勢集まってるとも思えません。
(撮影に協力して貰っていたのでは?)

駄菓子屋さん…
そこかしこに子供があふれていた私の子供の頃には、
子どもが歩けば駄菓子屋に当たるくらい沢山ありました。

駄菓子屋も、時代や地域によって様々でしょうが、
お菓子だけでなく、お好み焼きやもんじゃ焼き、おでんもあって、
みんな子どものおやつでした。
夏にはかき氷、秋冬には焼き芋なども…

ほかに、ぬりえ、紙の着せ替え、おはじき、ガラスの指輪、
ブロマイド、メンコ、ビー玉など、挙げたらキリがありません。
(もちろんオモチャ屋、文房具屋でも売られてました。)

でも駄菓子屋さんは交流の場とは少し違っていたような…
昔は、道路や路地、友達の家の中や外、
学校の校庭も開放されていて、全てが遊び場だったから…

閑話休題…
「地域限定のお菓子」「会社の置き菓子」「新食感のおかき」「駄菓子屋」の中の、
ベストオブクールは、「新食感のおかき(ふんわり名人)」でした。

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わたしのメガネ…(1)

現在、主に使用しているの眼鏡は3本目で、パソコンには快適ですが、
ボタンホールの切れ目を切ったりするような、細かい作業は出来ず、
読書にしても、拡大鏡を使わなければ読めません。

もう一本買うしかないという結論に達し、先日、眼科に行ってきました。
今までは安易に直接眼鏡屋に行ってましたが、年齢のことを考えて…

視力検査の技師は3人(多分)、担当して下さった人の言葉は理不尽で、
不愉快この上ないものでしたが、反論したい気持ちを抑えつつ、
ただひたすら耐えていました。

その一部始終をここでは書くことは止めましょう。
愚痴になるだけですから…

視力検査担当技師とは違って、眼科医は言葉遣いも優しく、
懇切丁寧だったので、傷付いた心は救われました。

その結果、白内障その他の異常は無いとのこと、ひとまず安心。
それは良かったのですが、
会計時に受け取った眼鏡処方箋に書かれていた数字にビックリ、
レンズ値、右眼+4,25、左眼+4,5…
そんなに悪いだなんて、と、抵抗感を覚えてしまいました。

周りの人たちは専門家なのだから、と言いますが、
私の頭に浮かんだのは、セカンドオピニオンいう言葉…
有効期限は30日、どうしたらいいのでしょう?

処方箋通りに作らなくても構わないですよね…納得できないのなら。
私の眼鏡なんですから…

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『知りすぎていた男』

『知りすぎていた男』(The Man Who Knew Too Much)1956年。

4月27日に放送した、アルフレッド・ヒッチコック監督の『知りすぎていた男』、
保存しておいたのに中々時間が無くて、ようやく見ることが出来ました。
(主演はジェームズ・スチュアートとドリス・デイほか)

ヒッチコック監督の作品では、『鳥』だけは大昔見た記憶がありますが、
サスペンスは特に好きなジャンルではないので、
他で見たのは、多分『レベッカ』と『引き裂かれたカーテン』位かも…

では、なぜ『知りすぎていた男』を見ようとしたかと言えば、
この作品の中で、ドリス・デイが「ケ・セラ・セラ」を歌っていたからなんです。

「ケ・セラ・セラ」は、昔、ペギー葉山さんが歌ってヒットしましたよね。
わたしの小さい時 ママに 聞きました
美しい娘に なれるでしょうか?
ケ・セラ・セラ なるようになるわ
先のことなど 分からない~

という歌詞だったと思いますが、映画より、歌…
それも、ケ・セラ・セラという言葉だけが一人歩きしていたような感じでした。

オリジナルが、ドリス・デイが歌っていたことは知っていましたし、
聴いたこともありましたが、当時は『知りすぎていた男』の中の曲とは知らなくて、
ソバカスで、笑顔の可愛いブロンド美人のドリス・デイも、
写真でしか見たことはなかったのです。

マリリン・モンローと同じように、ハリウッド女優の殆どが、
ブロンドに染めていたと言いますが、ドリス・デイはどうだったのでしょう?

肝心の映画の方ですが、私はそれ程夢中になれませんでしたが、
「ケ・セラ・セラ」の歌詞は、映画では次のように訳されていました。
(日本語字幕・池村正志)

わたしが まだ幼い頃
将来 何になるか ママに尋ねたの
美人になる? そしてお金持ち?
するとママは言った

※ ケ・セラ・セラ
  成り行きまかせ
  先のことは 誰にも分からない
  ケ・セラ・セラ
  成り行きまかせ ※

まだ小学生だったころ
何を試せばいいか 先生に尋ねた
絵を描いてみる? それとも歌う?
先生は賢くも答えた
 ※

大人になって 恋に落ちたとき
恋人に尋ねたわ
二人の将来は? 虹ばかりの毎日を過ごせるかしら?
すると彼は答えた
 ※

わたしにも 子供ができて
その子が母親に “将来 何になる?”
ハンサム? そしてお金持ちに?
わたしは優しく答える
 ※

 僕がまだ幼い頃
将来何になるか 母さんに尋ねた
ハンサムになる? そしてお金持ちに?
すると母さんが言った ☆

 ※

は、映画の中で息子・ハンクが歌った歌詞(日本語訳)

Que Sera Sera」(原語)

When I was just a little girl
I asked my mother, what will I be
Will I be pretty, will I be rich
Here's what she said to me.

 Que Sera, Sera,
  Whatever will be, will be
  The future's not ours, to see
  Que Sera, Sera
  What will be, will be. ※

When I was young, I fell in love
I asked my sweetheart what lies ahead
Will we have rainbows, day after day
Here's what my sweetheart said.
  ※

Now I have children of my own
They ask their mother, what will I be
Will I be handsome, will I be rich
I tell them tenderly.
  ※

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『上り坂下り坂』

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『上り坂下り坂』 青木玉著 講談社

この本も昨日の『手もちの時間』と同様、青木玉さんの随筆集です。

戦後の物が無い時代、どこからか僅かな小豆と砂糖を工面してきた幸田文さんが、
餅米の代わりに粳米で、最初で最後の「おはぎ」を作ってくれたエピソードは、
可笑しくも泣けるお話でした。(「つぶれたおはぎ」)

著作権の確立していなかった頃の作家と出版社の関係…
印税契約を結んだにもかかわらず、売れないからとタダで出版権を渡すはめになり、
後になって、著者でありながら高額で買い戻したことや、
露伴歿後、ある会社が無断で『五重塔』印刷していると聞き付けた幸田文さんが、
断固阻止させた事実を知るのも家族ならではです。(「裁断機の下の「五重塔」」)

小学生の頃の玉さんが、祖父の作品に親しむようになった切っ掛けも、
心に染みるお話でした。(「祖父の文学との出会い」)

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『手もちの時間』

20100505
『手もちの時間』 青木 玉/著 講談社

『手もちの時間』も、青木玉さんの随筆集ですが、特に印象に残っているのは、
“「楽しさの末広がり」~日本の老舗に思うこと~”
の中で綴られていた、母(幸田文さん)から教えられた買い物の心がけです。

海苔屋でもお茶を、お茶屋でも海苔は売られていますが、
海苔は海苔屋で、茶は茶屋で、料紙は紙屋で買うようにと言われていたそうです。

また、買い物に行った時は、「捨て目」を使うことも忘れないようにと…
たとえその時は買わない物でも、どんなものがあるのか、値段はどれ程なのかと、
ついでに見ておくと、後々きっと役に立つものだからと言うわけです。

私は失格ですね…
昔からウインドーショッピングはしない方ですし、
デパートでも目的地へ一直線で、必要な買い物が済めば、
店内を寄り道もしないで、サッサと帰ってますから。

もし気に入った品がない時は妥協します。
どうしても妥協出来ない場合でも、ハシゴはせず出直すタイプ。
とは言っても、ここ10年来、殆どネットショップが頼みの綱ですけどね。

その他には、電化されていなかった頃の暮らしぶりが書かれたものや、
名作誕生の経緯が書かれた「『流れる』のあとさき」も、興味深く読めました。

二人のお子様が幼かった頃に、
ご夫妻それぞれの母親を交えて出掛けた旅先でのエピソードや(「みんなでした旅」)、
母の日に、義母(夫の母)と母に、同じ花束を贈った思い出(「お揃いの花」)など、
幸せな家族の様子や、筆者の優しい心根が伝わって、
満ち足りた気分になれました。

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アンデス天空大紀行…ボリビア~チリ

「世界ふしぎ発見」は昔からよく見ています。
…但し予約を忘れない限りですが…

「世界の屋根には何がある?~アンデス天空大紀行~」、を漸く見ましたが、
標高3,700mのウユニ塩湖の他に、約4,300mの赤い湖(ラグーナ・コロラダ)、
更に標高4,400mの緑の湖(ラグーナ・ベルデ)、
巨大なマリモのようなセリ科の植物ヤレータ、また珍しい動植物なども…

また、標高5,000mのアタカマ高地(チリ)での世界一の星空など、
とても貴重な映像を見ることが出来ました。
(ミステリーハンターは宮地眞理子さん)

20100504a 20100504b 20100504c 20100504d
(我が家は、私のパソコンのTVだけがアナログで…)

ウユニ塩湖の映像は、これまでも何度か見ましたが、
いずれも乾季のものだったので、水を湛えた塩湖の美しさには驚嘆しました。

塩湖は、四国の半分程の面積で、高低差が50cmも無い世界一平らな場所、
乾季は一面白一色ですが、雨季、水の深さが1cmほどになると、
巨大な鏡となり、まるで天上のような絶景です。
…天上を見たことはありません…

ところで、この番組を見る度に思うのは、
“何と”という言葉を頻繁に使っていることなんです。

司会の草野仁さんも、アシスタントの女性アナウンサーもそうなのですが、
特にナレーターとミステリーハンターは、
二言目には“何と”と言っているように感じるのです。

例えば、
“…ここ標高3,600mの高さに、何と、大都会が広がって…”などと…
当然、原稿があるのでしょうが、それにしても使い過ぎていませんか?

多分、この番組だけではないのでしょうが、
考えてみれば“何と!なんと!ナント!”は、便利な言葉ですよね。
私も無意識に使っているのかも知れません。

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新茶

昨日は八十八夜。
忘れていたわけじゃないですが、一日遅れとなりました。

いつもなら初夏と呼べるこの時期なのに、
気温の低い今年は、お茶の生育も遅れ、摘採もようやく本格化したそうです。

4月中旬頃からは、例年の如く、駅の構内や新幹線のホームなどでは、
茶摘み姿の女性によって、新茶が振る舞われていますが、
今年は、昨年6月に開港した空港でも、PR活動が行われたそうで、
川勝知事や空港周辺の市長ほか、大勢が参加して、
新茶の試飲と、やぶきた茶のパックを配ったそうです。

もちろん、絣のきものに茜だすきの「茶摘み娘」も参加して…
(実際は、そんな格好で茶摘みをしている人はいないでしょうし、
それ以前に、若い女性はいないと思われますが…)

「八十八夜」直後になると、
以前なら、どこからか新茶が頂けたものですが、
半ば隠遁生活の身ゆえ、いまだ新茶を味わっていません…

小さい頃、お茶に浮かんだものを埃と思い、憤慨したこともありましたが、
あれは新芽の産毛で、新芽のみで作ったお茶の証。
この辺りでは「ペコ」と呼んでいますが、正しくは何というのでしょう?

お茶の香りには癒し効果があるような…「朝茶はその日の難逃れ」とも言います。
それなのに、朝茶を飲まなくなって久しくて、毎日が難ばかりです。

ところで、民謡と思われがちな「ちゃっきり節」ですが、
昭和の始めに開園した「狐ヶ崎遊園地」のコマーシャルソングで、
作詩・北原白秋、作曲・町田嘉章ということは、
意外に知られていないようです。

「ちゃきり節」の歌詞はこちら…30番までありますよ。

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『なんでもない話』

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『なんでもない話』 青木 玉/著 村上豊/挿絵 講談社

青木 玉さんの『なんでもない話』には、50の随筆が収められていましたが、
「なんでもない」というだけあって、何気ない身近な話題や、
懐かしい思い出などが、控え目で美しい文章で綴られていました。

中でも一番印象深く感じたのは、
青木玉さんのご家族について書かれていたことです。

小さかった頃のお子さん達のエピソードの数々や、
ご主人との日常の些細な出来事などから、幸せな家族の姿が浮かびました。

家族とは縁の薄かった祖父(幸田露伴)や母(幸田文)と違って、
良き伴侶にも良きお子様にも恵まれたことが判り、
何だか私も、幸せのお裾分けをさせて頂いたような気分になりました。

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こいのぼり

今日から五月ですね~
皐月晴れの空には、吹き流しとともに泳ぐ鯉のぼりがお似合いです。

♪ 屋根より高い 鯉のぼり
  大きい真鯉
(まごい)は お父さん
  小さい緋鯉
(ひごい)は 子どもたち
  面白そうに 泳いでる

ところで、「鯉のぼり」の歌はもう一つありますよね。

♪ 甍(いらか)の波と 雲の波
  重なる波の 中空
(なかぞら)
  橘かおる 朝風に
  高く泳ぐや 鯉のぼり

と言う歌詞のが…どちらも清々しい皐月の空にピッタリですね。

マンションのベランダでも、小さな鯉のぼりが泳いでいます。
これも日本の風物詩ですよね。

“あの家には、男の子がいるのでしょうね~
男の子だけじゃない、ピンクの鯉は妹のかも知れない…”

などと微笑ましく思えて、こちらまで嬉しくなります。

でも、いつの頃からか、よくニュースなどで見掛ける、
あの長~いロープに、まるでメザシのように集団で吊されている風景…
あれ頂けないわ…何とかならないのでしょうか…?

メザシが駄目なら、あれは洗濯物なの?
それとも、虫干しの最中?…メザシより酷かったかしら?

“…うちには、ポールを立てるスペースが無いのよね~
…毎年出すのは面倒でね~
…だからって、物置や押し入れに入れたままじゃ、もったいないわ~
…それに、鯉のぼりも可哀想だわ…
…第一、子どもの手前、出さないのは、やっぱり、まずいんじゃないの?
…だったら、いっそのこと、合同でやったらどうかしら!!
…名案!!自治会長に提案しましょうよ。
…もう、うちは鯉のぼりの年齢じゃないけれど、だからって捨てられないし…
…うちのも、一緒に飾ってくれないかしら?
…いいんじゃないの?…多いほど豪華だから…”

とか何とか話し合ったかどうかは知りませんが、
それとも、お父さん達のアイデアなのかも?
目刺し状態の鯉のぼりは、はっきり言って、風情の欠片もありません。

お父さん鯉も、子どもの鯉も関係ないよ~
隣りの鯉は、どこのヤツなんだよ~

♪ 情けなそうに 吊る下がってる~(字余り)

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