「焼け跡とバウムクーヘン ~あるドイツ人夫妻の苦難と愛~」
昨夜の「歴史秘話ヒストリア」は、
「焼け跡とバウムクーヘン~あるドイツ人夫妻の苦難と愛~」でした。
大正8年、広島ドームにおいて開催された「ドイツ捕虜地術工芸品展覧会」で、
日本で初めてバウムクーヘンを作ってお披露目し、以後、日本でバウムクーヘンを
作り続けたドイツ人菓子職人のカール・ユーハイム(1886・12・25~1945・8・14)と
妻のエリーゼの波乱に富んだ生涯が紹介されました。
第一次世界大戦、関東大震災、第二次世界大戦…
ドイツ~中国青島(チンタオ、当時ドイツの租借地だった)~大阪~広島~東京~
横浜~神戸と激動の時代に翻弄されながらも、生涯をお菓子に捧げたご夫妻の
感動のお話…
バウムクーヘン(木のお菓子)は、卵、バター、砂糖、小麦粉の4種類の材料だけの
シンプルなお菓子ながら、ドイツでは「菓子の王様」と呼ばれるそうです。
「モロゾフ」とともに「ユーハイム」のお菓子は、昔から贈答品として利用していましたが、
ユーハイム夫妻については、まったく知りませんでした。
知らなかったことがもう一つ。
品質基準の厳しいドイツでは、乳化剤などの添加物使わないため、
生地が均一とはいかず、角(つの)と呼ばれる凹凸のある素朴で自然な形に
仕上がるそうなのです。
カールが遺した言葉…
「のっぺらとした形のバウムクーヘン、それはただのクジラだ。
「バウムクーヘンには山と谷が必要だ。角を数多く、かつ高く出すのが
職人の腕のみせどころであり、本物の職人の証である。」
ふだんは間食をしない私ですが、
角のある、素朴な形と味のバウムクーヘンを味わってみたくなりました。
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