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「心の迷い」

帰省中のフェリシティに、ハリファックスのダルハウジー医科大学から、
待ちに待った進級登録申請書が届きますが、
郵便の遅れから、締め切り期限が過ぎていて、進級出来ないことに…
(すべての科目が「優」だったのに…)

落ち込むフェリシティを心配した家族が、なぐさめますが、
そんな時、雑貨店に居合わせ一部始終を聞いていた
診療所のスノー先生が、助手を頼みます。

張り切って仕事に向かいますが、
実際の仕事は想像していたものとは違い、失望感を抱きます。

漁船の爆発事故で、大勢の怪我人が出た夜、
臨月だったフェリシティの幼友達コリーンが産気づきます。
駆け付けたフェリシティとジャネット…
到着したスノー先生によって、難産の末、赤ん坊は産まれましたが、
母子共に危険な状態に…
フェリシティによって、赤ん坊だけは助かりますが、コリーンの命は救えませんでした。

翌日、何か落ち度は無かったかと、必死にカルテを調べるフェリシティに、
スノー先生は、
「すべてを把握していても、思い通りにいかないことはある。
忘れるんだ…」
と言うのでした。

ショックを受け失望したフェリシティは、
あたしが好きなのは、勉強や実験をやって、いい点数を取ることだけなのよ。
女には医者は無理だと言われているから、
あたしは違うって、証明したかっただけなんだわ。それ以外は…

と、気付き、医師への道を断念し、スノー先生の助手も辞めたのでした。

7701 7702 7703 7704
7705 7706 7707 7708

100年前には、郵便が1ヶ月遅れることもあったのでしょうね。
国によっては、今もそうなのでしょう…

実際の医学は、フェリシティにとっての理想とは、余りにも違う現実でした。
幸せだった少女時代、学力優秀で自信に溢れていたのに、
次第に笑顔が消えていくフェリシティ…

コリーン・ウェルズ(現プリチャード)という幼友達っていたかしら?
キング家のダイニングで、フェリシティと一緒に、
収穫祭のドレスを縫っていたと言いますが…

クレミー・レイなら、一緒にドレスを縫っていたけれど…
クレミーだったら、感情移入出来たのに残念です。

(コリーン・に扮していた女優さんは、
フェリックス役のザッカリー・ベネットの実姉だそうです。顔がそっくり。)

<名言>
「…一年なんて、お前が思うほど長かない。本当さ。
大人になる程、時間は早く過ぎて行く…あっという間だよ…」(アレック)

「…人は経験を積んで一人前になるんだよ」(スノー先生)

「後悔しないかい?…そう、それならいいわ。
後悔の無い人生が幸せな人生よ…そうでしょ?」(イライザおばさん)

「アボンリーへの道」<第6シリーズ>
第77話「心の迷い」
(A Time to Every Purpose)より

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