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こだわり人物伝…「松本清張 孤高の国民作家」(2)

知る楽、こだわり人物伝、「松本清張、孤高の国民作家」

第2回目は、『ゼロの焦点』を中心に、「因果応報の世界」と題して、
みうらじゅんさんがユニークな清張論を語ってくれました。

みうらじゅんさんが最初に読んだのは高校生の頃で、
当時は、リアリティーがなかったが、
既婚者となり守るものができて、初めて共感を覚えたそうです。

清張さんの小説に『因果応報」といった仏教的なものを感じ、
ミステリーというよりホラーで、
守らなければならないものを、守ろうとすることで、
様々な煩悩や葛藤から事件となり、最後には地獄に落ちていく。

それらは、後ろめたさを持つ男の普遍的なもので、
誰でも、地獄行きのボタンを押してしまう。

私も昔、たくさんの清張さんを読みましたが、
面白いと思いながらも、まったく共感出来なかったのも、
そんな理由からだったからかもしれません。

政財界の闇の部分、男の裏の顔、事件に巻き込まれていくヒロイン、
どれも、私とは別世界の出来事だったから…

だからかどうかは分かりませんが、
この『ゼロの焦点』の内容も、他の小説と同様、忘れてしまいました。

映画化、ドラマ化も数多くされているそうですが、
私は、NHKの『天城越え』しか見たことがありません。
(原作は読んでませんが)
あまり見たいような内容ではないから…。

「清張読んで 我が振り直せたら、、、」
「清張ボタン 押せば地獄が待っている」
「清張さん 自分なくして 神の目線」
…みうらじゅん

20091112
『ゼロの焦点』 松本清張/著 新潮文庫

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