「生涯の友」
脳卒中で倒れ、サスカトゥーンの息子の家で療養していたレイチェルは、
息子のロバートが止めるのを振り切るようにして、
プリンスエドワード島への列車に乗り込みますが、
途中で発作を起こし、ハリファックスの病院に収容されてしまいます。
「おんなじ死ぬんなら、自分のうちで死にたいね」
看護部と話している医者の言葉に、レイチェルは病院を抜け出し、
やっとの思いでローズコテージに辿り着きます。
でも、スノー先生の診断は厳しいものでした。
ヘティは、オリビア、ジャネット、ミュリエル(登場せず)の協力してもらい、
レイチェルの面倒を看ますが、あまりの子供扱いに、
口が利けないレイチェルは苛立ちます。
レイチェルの一番の理解者はデイビーでした。
ローズコテージで開かれた「夫人聖歌隊の集会」で、
ヴィーグル夫人の、
「こんなことになっちゃ、それぐらい(甘いもの)しかないでしょうしね~
腰からどこから蝶つがいが緩んで、前と同じとはいかないそうよ。
何を言っても解らないそうよ。フンッ!
ヘティもとんだお荷物を背負い込んだものだわ。
ずっと面倒を見ていくつもりかしら。ハッ!
こういう人だもの(頭の上でクルクル)大変よ~」
に、レイチェルの怒りは爆発します。(相変わらず嫌味な人ですね。)
レイチェルの帰郷を知って駆け付けたピエールの優しさに、
レイチェルの顔にも笑みが戻りました。
息子たちが迎えに来ましたが、レイチェルにとっての家はアボンリーだけ…
とても感動的なお話でした。
でも、まだ完治してないのに、一人で長旅するだなんて無茶ですよ。
今回のヘティは立派!
教師、ホテルの仕事、双子の世話、そのうえ介護ですからね。
オリビアも、記者、缶詰工場の経営、育児と凄いです。
自由の利かない病人の寝室が2階というのも考えものですが、
体格の良いレイチェルを、ヘティと双子だけで2階に上げたとはすごい…
(余談ですが、2階にベッドルームは幾つあるのかしら?
デイビーとドーラの部屋は別でしょうし…
以前、セーラが帰郷した時には、部屋が無いからと言って、
ルイザはヘティのベッドで寝たのですよね。
あの時は、“オリビアが独身時代に使っていた部屋があるはずなのに”、
と思いましたが…)
デイビーはフェリックスの(その前はアンドルー)、
ドーラはセーラのお下がりのコートを着てました。
こういうのは微笑ましいですが、グリーンゲイブルズの地下にあったという
レイチェルのお気に入りのキルトは、色んな所で目にしますよ。
重箱の隅ですが、翻訳に疑問ありです。
発声練習の時ですが、「NO」は「ノー!」なのに、なぜ「HOME」は「うち」なの…?
ロウソクの火に、息を吹きかけて出た「フゥー」なのですから、
「ホーム」でいいと思いますが…。
今回も、アンシリーズでは考えられないレイチェルの展開に、
モンゴメリも苦笑していたでしょうね。
<名言>
「レイチェルは友達なのよ。子供の頃からずっと一緒だった。
見捨てることなんて出来ないわ。
そばについていて一緒に闘ってやらなきゃ、一生後悔するような気がするの。
…たとえ結果がどうなろうと…」
「レイチェルに何が一番か、それが本当に分かってるのは、レイチェルよ」
「あなたは一人じゃないんですからね」(以上ヘティ)
「そうよ、いつだってあたしたちがついているんだから」(オリビア)
「正直におっしゃってください。ミス・キングと一日うちに籠もっていたら
気詰まりで仕方ないでしょ?…そうだと思いました」(ピエール)
「あ~緊張してるのね。いい手があるわ。下着姿だと思って…」(ジャネット)
「アボンリーへの道」<第6シリーズ>
第75話「生涯の友」(Home Is Where the Hearts Is)より
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