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『山からの贈り物』

『山からの贈り物』は、比較的最近に出版された田部井淳子さんの著書で、
新聞や雑誌に掲載されたエッセイがまとめられています。

どれも簡潔な文章で書かれていて、
とても気楽に読める山の随筆ばかりです。

季節ごとの日本の山々、世界の山々、高い山から低い山、
田部井さんが登られた山の紹介から、定宿の紹介、
山での食事や、田部井さんの取っておき行動食、
山が縁で知り合った人々とのエピソードなどを読んでいると、
まるでその場にいるかのように、清々しい気分に浸れるから不思議です。
これも疑似体験なのでしょうね?

巻末の「2007年のあしあと」には、国内外の登山記録が記されていましたが、
その数の多さに、驚かされました。

田部井さんという人は、登山や執筆活動、講演などの忙しい身なのに、
40代の時には、凍傷で傷めた足の指を押して青梅マラソンに初挑戦し、
30キロを完走されたと言うし、
50代では、運転免許を取得し、54歳でスキーもマスターし、
カナヅチを克服するため水泳にも挑戦中とか…

そのうえ2000年に、九州大学大学院比較社会文化研究科修士課程修了…
とにかく、60代で7,000メートル級の登山をされているのですから、
「すごい!」としか言いようがないです。

20091013
『山からの贈り物』  田部井淳子/著  角川学芸出版社

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コメント

私は60代の田部井さんしか映像では見たことがないので、本当にびっくりです。
箏曲の名取りで、2005年からは宝生流の謡曲もされているそうですよ。最近はシャンソンにも…今まで読んだ中では『エプロンはずして夢の山』か『エベレストママさん』がお勧めですよ。

投稿: Michi | 2009年10月14日 (水) 20:38

清々しい気分に浸っているmichiさんを想像してとても愉快な気分にさせられています。いつか、自分も読んでみようと思っています。だけど、すごい女性もいるもんですね。僕も、努力するのは、嫌いじゃないほうなんですけど、いろいろ思うことの数%もできないというかやらないというか、ものぐさなんです。環境を作っていくタイプではなく環境を使っていくタイプだからでしょうか。と自分に言い訳をして時間が過ぎていくのでしょうか。でも、清々しい気分って久しぶりに聞きました。よかった。

投稿: katarohina | 2009年10月14日 (水) 20:19

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