「女(わたし)が愛した作家 太宰治」…(2)
知る楽、水曜日の「こだわり人物伝」、
「女(わたし)が愛した作家 太宰治」の2回目は、
辛酸なめ子さんの「モテる作家」でした。
太宰治のコスプレ姿の辛酸なめ子さんが、
三鷹、玉川上水、太宰治文学サロンなどの太宰ゆかりの地を辿りながら、
写真をもとに、いかに太宰が時代を超えて女性にモテ続けているか、
また、『東京八景』『姥捨』『女人訓戒』『女生徒』『チャンス』の一文を引用しながら、
彼の女性観や、女性にウンザリ(モテる男性にありがちな)していたかも分析。
太宰の写真は笑っているものが無く、目線外しやポージングに特徴があると…
そうかしら?笑っている写真も少なくないですよね。
確かに彼は、自意識過剰で、自分が大好きな人とは思いますが、
たとえば、高校生のアゴに手を当てている写真にしても、
尊敬する芥川龍之介のポーズを、真似していただけであって、
その年頃の少年には有り勝ちなこと、むしろ無邪気にさえ感じます。
一人だけ目線を外していたのも、たまたまかも知れないし…
(昔の)作家の学生時代の集合写真などには、
反骨を表すために完全に横向き、と言うのもよくありますよ。
書体(筆跡)が違うことも、必ずしも、編集者に媚びていたとか、
弟子への上から目線などとは思えません…
誰だって、常に同じ筆跡に書くとは限りませんから。
没後60年以上も経ってなお、太宰が読まれ続けているのは、
彼が文士の中では二枚目だからではなく、
やはり彼の作品そのものが、時代を超えて理解できるからだと思います。
特に女性に受けているのも、男性作家とは思えない程、
女性の気持ちが書けた作家だったからではないのでしょうか。
人それぞれだから仕方ないにしても、反論ばかりして御免なさいね。
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