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2009年6月

女学生

女学生という名の、清楚で純情可憐な少女がいた遙か昔、
「女学生の友」という雑誌がありました。

「女学生の友」の連載小説「潮風を待つ少女」の事は前にも書きましたが、
どうしても思い出せなかった同名の歌を、動画サイトで見つけました。

それから「女学生」という歌も…
それも、安達明さんご本人が歌っている映像です。
投稿者のコメントでは、“約20年前のもので当時40歳位”とか…
でも童顔のせいか、少年の面影が残る、40歳とは思えない若々しい姿でした。

当時は、舟木一夫さんや三田明さんほど知名度は無く、
私が知っている曲も、「女学生」と「潮風を待つ少女」だけ…

もし「潮風を待つ少女」を読んでいなかったら、
安達明さんのことも、記憶に残っていなかったかも知れませんし、
逆に、安達明さんという歌手が誕生してなかったら、
小説のことも、忘れてしまったのかも知れません。
(藤田ミラノさん装丁のあの本、なぜ処分してしまったのか…)

安達明さんの記憶と言えば、ボタンの無い詰め襟姿だったので、
思いも寄らない背広姿に驚き、時の流れの早さを感じざるを得ませんでした。

その時から20年…今では60歳位…
私が中学生の頃だったから、もう少し年上とも思うけど…

私は「みーちゃんはーちゃん」でも、安達明さんのファンでも無かったですが、
こんな歳になって、少しだけ、その気分を味わいました。

安達明TVで歌う「女学生」その②(YouTube)
20年位前の映像です。

安達明の「女学生」~歌詞・映像付き~(YouTube)
3人の女学生(高石かず枝さん、本間千代子さん、松原千恵子さん)が素敵…

「女学生」は「女子高生」とは違います。
女学生…今でもいるのでしょうか?

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「恋に夢中」

長老派教会に、新しく、エリオット牧師が赴任してくることになり、
牧師一家の歓迎が、新教会婦人部長ジャネットの初仕事になりました。

ヘティ伯母さんから、息子の子守役を命令されたセーラですが、
息子のブースはセーラと同じ年頃の若者でした。

牧師の妻のバイオラと親しくなったジャネットは、
聖職者の妻らしからぬ、派手で活発なバイオラに影響されます。

エリオット牧師の前任地が、アメリカのニューオリンズということで、
新しい音楽やダンスに詳しいブースに引け目を感じながらも、
次第に好意を抱いていくセーラ…

音楽会の夜、仮病を使ってエルバートとブースに同行し、
アカディア人のパーティー参加したセーラでしたが、
病気を心配して気遣ってくれるヘティ伯母さんに、
仮病を謝り、ブースとの交際をお願いするのでした。

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本当に久しぶりの登場となったセーラ…
やっぱり、セーラやフェリシティがいてこそアボンリーです。

第31話「ジャネットの反乱」では、女権論者に共感し、
今回は、自由な聖職者の妻に感化されたジャネット…
ジャネット自身の精神が自由なのでしょう。

ブースの母バイオラ役は、アメリカの女優、ストッカード・チャニングでした。
『グリース』『スモーク』『モン・フランダース』など多くの作品に出演されていました。
彼女の部屋着は、お気に入りの赤いキモノ…お約束の左前。

~名言集~
<セーラ>
「ヘティ伯母さんに、いつも言われてるの。
ダンスの時に手袋しないのは、はしたないって。」
「息を潜めて暮らしてれば、評判が良くなるの?そんなの、御免だわ!」
「あたしのお墓には、こう刻まれるわ。『セーラ・スタンリー、いい子過ぎて窒息』」
「伯母さん、この町の人が、みんな古臭い仕来りの奴隷って訳じゃないのよ。」

<ジャネット>
「セーラ、しきたりの奴隷になっちゃ駄目!心の充実を保つのは自分の務めよ。」

<バイオラ>
「人生を楽しくするのは、自分自身だわ。」
「体を締め付けてちゃ、想像力も広がらないでしょ?
コルセットなんか着けてたままじゃ、心は自由に羽ばたけないじゃない?」
「そのまま、流されてしまえば一番楽なのよ。
古臭い仕来りの奴隷になれば、自由な心は、すぐに死んでしまうんだから。」
「東洋に、こういう言葉があるのよ。
『魂の充実を保つのは己の務め、心の平安が乱るるは自身がそれを許したため、
自ら掴み取る楽しいことが人生、それが生きることなり。』」

「アボンリーへの道」<第5シリーズ>
第64話「恋に夢中」(Enter Prince Charming)より

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アロエ

誰が植えたのか、庭の隅に、二株のアロエがあります。
実は、アロエが苦手…苦手と言うより、ギョッとしてしまうのです。

しかも、そのアロエは、よく見掛けるアロエ(キダチアロエ)とは違って、
葉が大きく斑点があって、巨大な生き物(spider)に思える…
とにかく、うねった姿が不気味なんです。

恐る恐る調べてみたら「アロエ・サポナリア」という種類で、
食用に適しているらしいのです…

アロエが苦手な私は、サボテンも苦手です。
可憐な花は見たいと思うけれど、細かなトゲが恐い…
チクッと刺さる気がして。

アロエやサボテンが駄目なのも、差別なのでしょうか?

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バイアス裁ちのサロンエプロン

ブラウスを作るつもりで買ったのに、
エプロンに化けてしまう生地の多いこと…

この白いチェック地も、シャツブラウスの予定だったのですが、
後染めだったため、地直ししてもラインが揃わない…

ということで、エプロンになりました。
歪みを目立たなくするために、バイヤス裁ちにしました。
(ベルト、ひも、ポケット口の見返し以外)

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以下、自己流ですが…
フレアーのエプロン部分は、型紙は使わず、
地直しした生地を広げ、メジャーをコンパス代わりに、
一角を支点にして、大小2つの、1/4の「円」を描きます。
(小さいカーブがウエスト側、大きいカーブが裾です。)

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小さい円は、ベルトの長さに合わせて裁断します。
半径の出し方は、
「ベルト長さ+左右の縫い代)×2÷3,14」ですが、
又は、大きめに裁断して、ギャザーかタックを寄せても素敵です。

大きい円の半径は、小さい円から「エプロン丈」を加えた長さです。
裁断する時、ウエスト側と裾に、縫い代を加えることをお忘れなく。

胸当てをバイヤス裁ちにする場合は、接着芯(布)もバイヤス裁ちします。
(不織布の接着芯は向きません。)

白いエプロンは、とても汚れやすい。
でも、漂泊が出来ますから…

実は、胸当て付きで裁断したのですが、
歳に気付き、サロンエプロンにしたのです…。

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『オペラ座の怪人』…(2)

昨夜の『オペラ座の怪人』(2004)、
何度か睡魔に襲われながらも、最後まで見ることが出来ました。

セットがCGでは無いと知った時は驚きましたが、
歌は吹き替えに違い無いと思っていました。

でも、ファントム(怪人)役のジェラルド・バトラーの歌も、
クリスティーナ役のエミー・ロッサムも吹き替えでは無かったとは…
「素晴らしい」の一語に尽きます。
(ミニー・ドライヴァーは吹き替えだったそうですが…)

クリスティーナの気持ちが、今一つ解らなかったのですが、
あの様な顔に生まれたばかりに愛も知らず、
闇に消えていったファントムの最期は、悲しいものでした。

19世紀のパリ「オペラ座」が舞台というだけあって、
食傷気味になるほど豪華で、疲れてしまいました…

やっぱり、『サウンド・オブ・ミュージック』の方が好き…

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『オペラ座の怪人』

ミュージカルが好きで、昔はよく見に行ってましたが、
最近は観ることもなく、
今夜の『オペラ座の怪人』も、まだ見てません。

予告などから、何となく雰囲気は知っていますが、
衣装もセットも、あまりに絢爛豪華で、目が眩みそう…
ずっと、“あのセットも、どうせCGなんでしょね!?”
と思っていたところ、CGではないとのこと…

今までは『オペラ座の怪人』に食指が動くことはなかったのですが、
サントラ盤の歌を覚えようとしている人に影響され、
初めて見る気になりました。
でも、『サウンド・オブ・ミュージック』(ミュージカルの中で)が一番好きな人間が、
最後まで見ていれるか、ちょっと疑問です。

どんな映画もそうですが、ミュージカルは映画館で見たいもの…
もし映画館で『オペラ座の怪人』を見たら、目眩がしそうな気もしますが…

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『カチカチ山』

小さかった頃、家に「カチカチ山」の絵本がありました。

「悪さばかりするタヌキを、おじいさんが捕まえて持ち帰り、
おばあさんに、狸汁を作るようにと言って畑仕事に出掛けますが、
「もう悪さはしないから」とおばあさんを騙し助けても貰います。
タヌキはおばあさんを殺し婆汁にして、おばあさんに化け、
おじいさんに、狸汁として食べさせてしまう…
おじいさんから一部始終を聞かされたウサギは、
おばあさんの仇討ちをする…」
というお話でしたが、縄で縛られ、梁から吊されたタヌキの絵を覚えています。

残酷と言えば残酷ですが、お伽噺や民話は、あくまで「お話」と捉えていたからこそ、
「教訓」として、幼い子供向けの絵本になっていたのでしょう。

でも、太宰治の「お伽草紙」の「カチカチ山」を読んだことで、
初めて、もう一つの残酷ではない「カチカチ山」の存在を知りました。
つまり、“おばあさんもタヌキも殺されない”という内容…

「お伽草紙」は、私が読んだ絵本より、10年位前に書かれたものと思われますが、
当時、既に、“残酷過ぎるから”と、別のものが出版されていたとは意外でした。

太宰治の「カチカチ山」は、「残酷では無い方の話」を元にしてありましたが、
短いし、読めない漢字も無かったので、すぐ読めました。

狸は17歳と偽ってる39歳の中年男、兎は潔癖な美少女という設定で、
鈍感にも、心底嫌われてるのにも気付かず、ストーカー行為を繰り返す醜男と、
純粋で潔癖故に、醜い中年男に嫌悪感を抱き、
冷酷で陰湿な仕打ちを平然と繰り返す、美しき乙女(兎)の物語です。

狸は意地汚く悪食(タヌキですから)、醜く鈍感で嘘つき(タヌキですから?)、
乙女に嫌われる要素いっぱいです…

「仇討ち」は大義名分で、
理屈抜きで憎悪する狸を、自分の世界から葬り消したいという兎の願望…
ストーカーに殺されてしまう女性はいますが、これは逆のパターンですね。

傍へ寄つて来ちや駄目だつて言つたら。くさいぢやないの。
もつとあつちへ離れてよ。あなたは、とかげを食べたんだつてね。
私は聞いたわよ。
……」

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『お伽草紙』

太宰治の『お伽草紙』を、図書館で借りるつもりでいましたが、
“そうだった~青空文庫があるじゃない!”と思い出し、
ダウンロードしたまでは良かったのですが、読み難いの何のって…

歴史的仮名遣いは、大丈夫ですが、漢字が読めない…
たまに、やたら画数の多い旧字体の漢字が使われているのです。

昔の人は、難しい漢字を書いていたのですね。
私が知らな過ぎるのでしょうが…
これでは、文庫本を買って読んだ方が良さそうとも思えますが、
こちらが本来の太宰治と、安易を選択しない様に決めました…

取り敢えず、パソコンのままでは読みにくいので、プリントアウトしました。

20090623 縦書き、12ポイントです。

製本はまだして無くて、クリップ留めの状態ですが、
分からない漢字は調べたり、無視したりしながら、読んでます。

順番は気にせず、今読んでいるのは「カチカチ山」…
兎は美少女、狸は中年男という発想が面白い。

「お伽草紙」は児童文学では無いから当然ですが、
なかなか本題に入らないのですよ。
いつ読み終えることでしょう…

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あんたがたどこさ

よく。「まりつき」もしました。
まりつき用のゴムまりは、15cmくらい(?)の、ピンクがかった赤色で、
花などが描かれていました。

「まりつき」の歌といえば「あんたがたどこさ」ですね。
この歌にも謎があって…(括弧内は、私の勝手な解釈です。)

あんたがた どこさ
(あんたたち どこの人?または、どこから来た人?)
肥後さ

(肥後よ)
肥後どこさ

(肥後って、どこ?)
熊本さ

(熊本よ)
熊本どこさ
(熊本って、どこ?)
せんばさ

(せんばよ)
せんば山には 狸がおってさ

(せんば山には狸がいてね)
それを猟師が 鉄砲で撃ってさ

(それを猟師が鉄砲で撃ってね)
煮てさ 焼いてさ 食ってさ
(煮たり焼いたりして食べてからね)
それを木の葉で ちょいとかぶせ

(それを木の葉でちょっとかぶせるの)

尋ねているのですから、歌の舞台は熊本以外の場所でしょうが、
意味不明なのは最後の文です。
“食べられらない部分を土に返す。”という意味なのでしょうか?
子供心にも不思議でした。

それはともかく、
あの可愛いゴムまりは、今でも売られているのかしら…

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五月雨

昨夜からシトシトと降り出した雨が、
9時頃までは、ザァーザァーと、いかにも梅雨らしく、
いい感じで降っていました。

五月(さつき)が終わりに近付いて、ようやく、五月雨が始まった…
と、思っていたのに、今は上がっているようです。

「さみだれ」のは、「五月」や「早苗」のと同じように、
「田植え」の古語とのことらしいのですが、素敵な響きですね。

「五月雨」は「梅雨」のこと、
「五月晴れ」は「梅雨の晴れ間」のこと…
こういう言葉は、太陽暦では、どうしても無理が生じるのですね。

さみだれや 大河を前に 家二軒

20090621
『ホトトギス 新歳時記』稲畑汀子/編(三省堂)
面白いですよ。

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「ガスの求婚」

真面目な仕事ぶりが認められ、副支配人に昇進したガスは、
フェリシティにプロポーズします。
でも、その前に、アレックに許しを請うところがガスらしいです。

セシリーが結核に罹ったことで、女医を目指すことにしたフェリシティは、
ジョーンズ女医から、
「ダルハウジー医科大学より、入学許可の手紙が届いている。」
と、聞かされます。
あ~そうだ、手紙がきてるの。
とっくに来てたんだけど、話す暇が無くて…

と言ったジョーンズ先生…
こんな大切なこと、普通なら真っ先に言うでしょうに…

来月から医科大学に入学することになったフェリシティにとって、
ガスを好きでも、すぐにの結婚は、考えられないことでしょう。

でも、イライザおばさんには、
人は変わりやすいの。
特にガスみたいに、若けりゃ尚更そうよ。
相手を待たせるのは、そりゃ~、あんたの勝手だけどね。
…でも、その気になった時に、6ヶ月か、6年か…
向こうが待ってくれるとは限らない。
他に、いい人がいるかも知れないんだからね。

と、言われるし、
ジョーンズ先生は、「医科大学卒業に7年掛かった。」…
しかも、卒業して開業しても、患者が来てくれる保証は無いのです。

ガスがホテルを辞めて、友達の船に乗ると知ったフェリシティは、
“離れたくない”一心で、進学を諦め、結婚を選ぶのです…

が、母ジャネットは、
その気になれば、あんたは、立派なお医者さんに、なれるわよ。
…ガスはしっかりしてるわ。あの人となら、きっと、幸せになれる。
でも、医者になるのが恐いから、結婚に逃げるなんて、間違いよ。

と言う…
みんな、フェリシティの気持ちを乱さないで…

ガスと二人で、“医科大学は行かずに結婚する”ことを伝えに行くと、
ジョーンズ先生は留守…
お産の手伝いをしている時の、フェリシティの輝く姿を目の当たりにしたガスは、
フェリシティの夢を諦めさせたくないと考えます。

別れのシーンが切ないです…

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<ヘティの名言>
「あなたが頑張ったからよ。 私は、ただ手伝っただけ。」
「今は辛くたって、必ず道が開けるわ。
…私にも分からないわ。…でも、二人共、幸せになって欲しい。
…医者になりたいって言うフェリシティは、立派だと思うわ。
…勿論、あなただって立派ですよ。こんなに、頑張ってるんだもの。
…迷った時はね、自分に正直に、考えてごらんなさい。じっくり…」

イジーの策略で、クライブ・ペティボーンとミュリエル・ステーシーの仲が接近。
この話は要らなかった…
(アボンリーは画質が悪いですね。今回は特に酷かった。)

カテゴリー「アボンリーへの道」(Felicity & Gus)
「ガスの求婚」(1)~(5)にも詳しく書きました。

「アボンリーへの道」<第5シリーズ>
第63話「ガスの求婚」(Otherwise Engaged)より

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「もうかる話」

壊れにくく熱にも強い樹脂の研究をしていたジャスパーは、
デイビーの不注意から、偶然、新素材の発明に成功します。

オリビアは、特許を取って、食器の大量生産を思いつきますが、
モンゴメリの食器のためだからと、その気がないジャスパー…

夫には内緒で、法律に詳しいという従兄弟の事務所を訪ねたオリビアは、
従兄弟のジェレマイヤが、あまりに夫にそっくりなので驚く…

ジェレマイヤの正体は詐欺師で、瓜二つのジャスパーも被害者の一人。
オリビアやヘティだけでなく、言葉巧みに町の人たちにも融資の話を持ちかけ、
大金を集めたうえ、ジャスパーまで信用させて、
新素材「ジャスパロン」の特許取得に必要な書類の写しを手に…

デイビーの不手際から、奪われた大金は戻り一同安堵しますがm
書類は持ち去られてしまった…

新素材「ジェレマイロン」の申請に特許庁へ向かったジェレマイヤは、
アメリカ人のベークランドが、一足先に取得したと聞かされます。
新素材の名は「ベークライト」。

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7シリーズ91話中には、面白さを感じないものも、いくつかあって、
このお話もその一つなのです。
「困ったそっくりさん」はサラ・ポリーの二役でしたが、
今回は、ジャスパー役のR・H・トンプソンの二役です。

妹夫妻の話なのに、アレックの姿が見えなかったですね。
デイビーとドーラが、なぜローズコテージにいるのかが不明、
きっとレイチェルが出掛けているのでしょうね。

相変わらず、“へま”と“御免なさい”を繰り返すデイビー。
彼の場合は、“悪戯”ではなく、単なる“不注意”に過ぎないのでは…?
吹き替えの声が幼過ぎることも、神経に障ってしまいます。

「アボンリーへの道」<第5シリーズ>
第62話「もうかる話」(Best Laid Plan)より

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『絶望するな ダザイがいる~太宰治「人間失格」誕生秘話~』

明日は「桜桃忌」…
6月19日は太宰治の誕生日であり、遺体が発見された日でもあります。
1909年(明治42年)生まれの津島修治さんですから、生きていれば100歳。

なぜ山崎富栄と、玉川上水に入水自殺したのか、今一つ分かりません。
芥川龍之介に心酔していたから…?
もしかしたら、当人にも分かってなかった…?

太宰治と言えば、中・高校生の頃に好んで読む本で、
御多分に洩れず私も読みました。
それらの本たちは処分されることなく、本棚の何処かで眠っているのですが、
それは、遺してくれた多くの作品の中の一部に過ぎません。
今からでも、少しずつ読みたい…先ずは『お伽草紙』が読みたいです。

昨夜、「歴史秘話ヒストリア」という番組の、
『絶望するな ダザイがいる~太宰治「人間失格」誕生秘話~』
を見て、彼がなぜ文学に親しむようになったか、
心底、芥川龍之介に傾倒し、是が非でも「芥川賞」を取りたくて、
様々な根回しをしたことや、結局取れなくて絶望していったこと、
そもそも、なぜそれ程まで「芥川賞」が欲しかったのか、
など、今まで知らないエピソードもあって、興味深く見ることが出来ました。

『その時歴史が動いた』の後番組の「歴史秘話シストリア」は、
案内役の渡邊あゆみアナウンサーの語り口が大変聞きやすく、
忘れない限り見ていますが、以前放送された、明治の初めに、
初めて自らの手で西洋風の髪型にした横浜の女の子のエピソードは
大変面白かったです。

副題もユニークで、前回は、
「親父!いいかげんにしてくれよ!~信長に振り回された家族たち~」でした。

次回は、「俺たちは“負け組”じゃない!~奮闘!坂本龍馬と亀山社中~」
今から楽しみ…

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COOL JAPAN …明かり(Lights)

今回のテーマは「日本の明かり」。

「明るい街」
海外から来られた外国人は、日本の(大都会の)夜の明るさに、
驚かれるそうですが、電力の無駄遣いでは?との声もありました。

一方で省エネやエコロジーを唱えながら、
一方では大量に消費しているのですから、矛盾を感じてしまいます。

商店街の過剰な電飾には目が眩みますが、
街灯は防犯上必要、明るい夜が、犯罪防止に役立ってる事は確かでしょう。

「蛍光灯」
日本人にとって、蛍光灯の明かりは当たり前ですが、
外国人には、
“目が疲れる、頭が痛くなる、気分が悪くなる、
学校(又は職場、病院)を思い出す…”そうです。

日本人は、夜も昼と同じ仕事や勉強をするせいでしょうか?
日本人は、夜も昼間の明るさを求め、
外国人は、夜は夜に相応しい安らぎの明るさを求める様でした。

子供の頃、薄暗い中で本を読んでいると、
親に「目が悪くなる」と注意されたものでした。

ターシャさんも、薄暗い中で絵を描いたり編み物をしていましたが、
外国人の方が目が強いのでしょうか?

「夜景」
よく100万ドルの夜景などと、夜景を観光に利用していますが、
変わり者のせいか、特別見たいとも思いません。

フィンランド出身の男性が、“日本にいる理由の一つが、日本の夜景。”
と話していましたが、オーロラや白夜の方が幻想的なのに…
無い物ねだりでしょうか。

ライトアップされた夜桜や、色とりどりの光に包まれたナイアガラの滝も、
観光客誘致の為には仕方ないとは思いますが、
月明かりに照らされた桜や滝の方が、はるかに神秘的で美しいのでは。

「和ろうそく」
和ろうそくの炎が、洋ろうそくに比べ大きいのは、灯心が太いからなのでしょうが、
それ自体が芸術で、点さなくても充分美しい姿をしているのに、
勿体なくて、綺麗な絵が描かれている和蝋燭には点せないですよ。

今回の best of cool は、「夜景」でした。

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梅干し

梅干しの時期となり、うちでも、先週、3キロの梅を漬けました。
塩分濃度は12%…塩分に弱い私には、これでも塩辛いというのに、
お隣さんは40%と言うから、本当に信じられません。

一瞬、何かの間違いでは…と思いましたが、
10キロの梅に、粗塩4キロと言うのですから、
あちらの勘違いでも、こちらの聞き違いでもないのです。

逆に、「それで、カビない?」と…カビませんよ。
「本でも、普通は20%位だけど…」と言えば、「本なんか…」と言うのですから、
自分の遣り方こそが絶対なのでしょうね。

昨夜の放送では、土井さんは20%の塩分でした。
そして、「梅干し作りに一番大切なのは清潔」とも仰っていました。
(40%でないとカビるだなんて、清潔にしてないのかも?)

40%と言えば、梅干しと言うより梅の塩漬け。
保存食としては完璧かも知れませんが、身体に悪そうです。

前代未聞の塩分濃度の梅干し…一体、どんな味なのでしょうね?
怖いもの見たさ、一度味わってみたいような気もしますが…

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「地球感動配達人 走れ!ポストマン」…国内

スタートの頃に比べ、随分、進化(?)を辿ってますね。

昨夜の放送では、海外への配達はなく、国内編が2件で、
ガレッジセールのゴリさんと、元モーニング娘の吉澤ひとみさんがポストマン。
どちらも、感動を覚えなかったわけではありませんが、
番組に依頼する必要も無かったように思えましたが…

第1回目の、アゼルバイジャンの回では、
困難を乗り越えて、無事、義肢装具が届けられた時には大変感動し、
その後、ほぼ毎回見続けて来ました。

でも半年程前のこと、偶然ある事を知ってからというもの、
正直のところ、見方が冷めてしまったことも事実です。

そのある事とは、依頼人の友人のブログにありました。
そこに、依頼人からのメールが、ご本人の許可を得て掲載されていましたが、
出演の報せとともに、心境が綴られていて、
ここで、放送日や詳しい経緯については書けませんが、
目が釘付けになってしまったのは、
「番組側の依頼を受け・・・略・・・思い切って番組に協力しました。」
という箇所…
実は、依頼人は、依頼人では無く、依頼された側だったのです。

がっかりはしましたが、意外に驚きもせず、「やっぱり!」といったところ…
舞台裏というか、感動の種明かしと言うか、
勿論、毎回そうとは思いませんが、番組ってそういうものなのでしょう。

どんな番組にも、作家がいて、台本が存在することなのでしょうね?

次回は、どんな感動をもらえるのかしら…?

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COOL JAPAN …雨(Rain)

6月2日に見逃してしまったクールジャパン…ようやく見ることが出来ました。
テーマは、梅雨時に相応しく「雨」。

降らなければ困るし、降り過ぎても災害の心配が…

雨の日の便利グッズ、雨の日のサービス、詳しい天気予報、
安くて丈夫な透明のビニール傘、携帯電話のサービス…
どれも日本だけのものだとか…外国には「あるわけない」とも…

天気予報のサービスの「○○指数」には、みなさん否定的のようでした。
私も、ピンポイント予報は、ブックマークを付けてありますが、
「○○指数」などは、一種の遊び感覚だと思います。
「花粉指数」は別として、「洗濯指数」などを参考にする人は少ない気がします。

「苔」に美を感じる気持ちも、海外の人にはないようです。
でも、苔で覆われた美しい日本庭園を見て、認識を新たにされたようでした。

今回のベスト・オブ・クールは、「便利な雨グッズ」でした。
「苔の方が」という声が…

雨にも色々ありますね。
梅雨、小糠雨、霧雨、氷雨、俄雨、篠突く雨、五月雨、時雨、春雨、慈雨、
村雨、通り雨、涙雨、遣らずの雨、雨宿り、雨だれ、雨脚、夕立…

きっと、まだ他にもあるのでしょうが、日本語って、つくづく美しいですね。

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胸当て付きエプロン

いつも、シンプルなエプロンばかり作ってますが、
ちょっとレトロな、胸当て付きのエプロンを作ってみました。

生地も、いつもは、ストライプやチェックなどのシンプルなものですが、
今回は実家から貰ってきた柄物…私なら決して買わないような柄…
何を作るつもだったのかしら?

製図は、メジャーを持って、鏡の前でサイズをメモしただてですが、
結構迷ったりするのです。

例えば、「胸当て」の大きさや「肩ひも」や「ベルト」の幅と長さ、
「結びひも」の長さなど、5mm単位で迷ってしまう優柔不断さ…
それさえ決まれば、後は簡単。

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大きめのポケット(18cm×20cm)、前でも結べる長さの紐に…
ついでに、かぶるタイプの胸当ても作ってみました。

<材料>
生地 綿、112センチ×約1,8メートル、
接着芯 (胸当ての表布、ベルト部分、肩ひも、ポケット口)

作り方は省略、以下は手抜き箇所です。
(1) 胸当てはウエストのベルト部分に挟むのが一般的ですが、
  サロンエプロンと胸当てを別々に作り、後でミシンで留めました。
  (飽きれば、サロンエプロンに…)

(2) 今までは、紐は、中表にミシンを掛け、ひっくり返して、アイロンで整えて、
  ステッチを掛けていましたが、
  今回は、出来上がり寸法にアイロンを掛け、ミシンで縫っただけ。

(3) 結び紐は、(三巻押さえはありますが)細い三つ折り縫いが面倒なので、
  肩ひもと同じ作り方の紐にし、ベルト部分と繋いで、
  ギャザーを寄せたエプロン部分を挟み、一気にミシンを…

(4) ボタンホールは作らず、ボタンを使って縫い付けてしまいました。

≪仕上がり寸法≫
「サロンエプロン」
  スカート 119cm(生地幅)×60cm
  ベルト  3cm×58cm
  結びひも(2本) 3cm×65cm
  ポケット 18cm×20cm
「胸当て」
  胸当て  上部24cm下部22cm、丈22cm
  肩ひも(2本) 3cm×72cm

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ベビーアイロンとミニアイロン台

手芸や、ちょっとしたもののアイロン掛けに便利なのが、ベビーアイロンです。
重いスチームアイロンでは、か弱い肩と腕に応えますからね…

いかにもレトロな、このベビーアイロン、特にコードに時代を感じます。
それもそのはず、昭和49年(1974)3月20日に購入、金額は2,680円でした。
35年も前の事なのに、なぜ分かるかと言えば、アイロンの箱に書いてあるから…

実は、母が「こて」代わりに使っていた3台目のベビーアイロンで、
それを私が譲り受けたというわけ…
本体か箱に、購入日と金額を書いておくのが母の習慣なんです。

最近のベビーアイロンは、どんな感じなのかな?
と思って調べたところ、Nationalの一種類だけのようでした。

旅行や職場で使う目的の、ミニアイロンやコンパクトアイロンなら色々ありましたが、
手芸などで細かい作業をするのには、先が細い方が適しているのですよね。

でも、一色しかないのに、どうして、白ではなく、ピンクなの?
ピンクが流行色なのかも知れませんが、嫌いな人もいるでしょうに。
若い人の中にだって…

20090612
写真のミニアイロン台は、手作りです。
大きいアイロン台や、重い足付きアイロン台を出さなくてもいいから便利。
あり合わせの材料で、簡単に作れますよ。

<材料>
* 木の板(好みのサイズ)
    (板紙、ダンボールでも…但しスチームアイロンには適しません。)
* 中身
    要らなくなった毛布、着なくなったスウェット、厚手のウール地、
    フェルト地、キルト芯など
* 表面に被せる布
    厚手の木綿か麻
    (古いシーツや厚手のシャツなど。
     色・柄の場合は、濡れた時に色移りしないもの。)
* 裏面に貼る紙、又は布
* 接着剤(ボンド)

<作り方>
(1) 板の上に、板と同じサイズの中身を、好みの厚さに重ねます。
(2) その上から、大きめの布を、緩まないように引っ張り気味に被せ、
   角も綺麗に畳んで整え、底の板に、ボンドなどで張り付けます。
(3) 裏側に、紙や布などを貼って出来上がり。

<私の場合>
偶然家にあった、32cm×24cm×0,8cmの板に、
厚手ウール地、キルト芯2枚を重ね、
厚み分を加えた大きさの厚手フェルトをのせ、
それぞれの4辺と、厚み部分を手芸用の両面テープで固定。

表面の白布は、20番化繊糸の2本取りで、上下、左右と渡して留めました。
裏面は、厚手のバイリーンを貼った布を、縦まつりで縫い付けました。

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辻井伸行さん

新聞も、報道番組も、嫌なニュースばかりで見る気になりません。
現実から目を背けてはいけないのは分かっていますが、
不快になるだけなので、最近は見ないようにしています。

そんな私に、辻井伸行さんは、大変嬉しいニュースを届けてくれました。
もう、ニュースとは言えませんが…

アメリカで開催されている「ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール」で、
日本人として、初めてで優勝されたのですから素晴らしいの一語に尽きます。
(中国人ピアニストと同時優勝)

目の不自由な方が、ピアニストになられたからには、
想像を絶する御苦労があったことでしょう。
ご本人の努力だけでなく、指導された先生方、ご家族の協力があってこその快挙。

今後多くのコンサートを余儀なくされ、
老婆心ながら、ピアニストとして消耗させられることが心配です…

辻井のことは、以前からドキュメンタリー番組で知っていました。
そして、いつも思い出すのは、ヴァイオリニストの和波孝よしさんのこと。

昔、小学校の映画教室で観た、山本富士子さん主演の映画『いつか来た道』で、
目に障害のある弟役として出演されていました。
来日中のウィーン少年合唱団も出演していて、泣けるな映画でしたね。
和波さんは、きっと今でも活躍されていることでしょうね。

視覚障害者には、鋭い感性があるそうです。音に対する豊かな才能も。
宮城道雄、レイ・チャールズ、高橋竹山さん、長谷川きよしさん…
感動を与えてくれる芸術家であり、職人でもあります。

20090611b 20090611
『チャイコフスキーコンクール』ーピアニストが聴く現代ー
中村紘子/著 中央公論社

「チャイコフスキー国際コンクール」の第1回優勝者のヴァン・クライバーン、
23歳だったけれど…もう半世紀以上も経ってしまったわけですね。

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梅雨入り

今日は梅雨入り後に相応しいような、はっきりしない空模様の日でした。

今年も、七月上旬頃までの約一月間、
降ったり曇ったり(たまに)晴れたり…ですね。

ジメジメして鬱陶しい時期…ウンザリする人も多いのでしょうが、
私は別に嫌でもないですね。

大好きというわけでもないですが、雨降りの日は落ち着きますから…
傘を差して、白と青紫の山紫陽花を見に行きたい…。

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「サヘルとフローラ」の再放送

「サヘルとフローラ」が再放送されます。
(実は、5月24日にも再放送されたようなのですが見逃してしまって…)

あなたのアンコール サタデー
チャンネル :BS2
放送日 :2009年 6月13日(土)
放送時間 :午後3:05~午後3:45
▽(3:04) ホリデーにっぽん「サヘルとフローラ~イラン人親子の東京物語~」

教えてくださった方、本当にありがとうございました。

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共感覚

最近、人から聞いたことですが、
世の中には、「共感覚」という特殊な知覚感覚を持つ人がいるそうですね。
たとえば、音や文字や数字に色を感じたり、形に味を感じたり…

絶対音感や相対音感は、訓練を受ければ身に付くものですが、
「共感覚」は先天的な現象のようです。
でも、決して異常ではなく、
それどころか、実は、誰でも生まれつき備わっている感覚で、
成長していくうち、失ってしまうという説もあるくらいです。

ウィキペディアには、共感覚者として、フランツ・リストや、ランボー、宮沢賢治、
レオナルド・ダ・ヴィンチ、作曲家のスクリャービン、画家のカンディンスキー、
スティービー・ワンダー(盲目は関係無いということですね)、
マイルス・デイビスなどが挙げられていました。

「共感覚」がある人は、通常の人より神経が疲れるのでしょうが、
それでも、一度でいいから味わってみたいと思います。

人の声にも、色を感じたりするのでしょうか…?
よく、女性の甲高い声のことを、「黄色い声」などと比喩しますが、
「共感覚者」の人には、どんな色に見えるのでしょう?

もし、香りや匂いにも色が見えるとしたら、
炊き立ての御飯や、煎茶の湯気は。何色に見えるのでしょう…?
花の香りにも色が見えたなら、花弁の色と同じなのかしら…?

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「地球感動配達人 走れ!ポストマン」…フィリピン・ネグロス島

昨夜の「走れ!ポストマン」は、とても悲しいものでした。

依頼人の母娘には勿論のこと、届け先のフィリピンの少年にも残酷で、
ポストマンの津田寛治さんにとっても、辛い使命でした。

依頼人の母娘が、9年前フィリピンで暮らしていた時に、
我が子の様に面倒をみていた赤ん坊のアンドレも9歳、
日本の母と姉と一緒に暮らせる日を待ちわびていたというのに、
日本からの使いは、余りにも残酷なものでした。

依頼人の本川淑子さんに頼まれて、アンドレ君を育てているジュリーさんは、
「頼まれたからではあっても、自分の子供のように愛してる。
日本に行ってしまうのは悲しいけれど、アンドレの将来の為には仕方ない。」
と本心を明かしてくれました。

日本人の養子にすることが出来ないと分かった時、
「あなたは私の子供、アンドレ、誰のことも恨んでは駄目よ。
あなたの夢は、この地で叶えるのよ。」
とアンドレ君に言いました…泣けました。

アンドレ君は、最初から不安そうな表情をしていました。
悪い報せということを、津田さんやスタッフの雰囲気から、察していたのでしょう。

アンドレ君の涙、ジュリーママの涙、淑子ママの涙、モモ姉の涙、
津田寛治さんの涙…
そして私の涙…今回の涙が、感動の涙でなかったのが残念。
(今更言っても仕方ないけれど、養子縁組が可能か否かを確認しないうちに
どうして、幼い子供に約束してしまったのでしょうか?
しかも、自分では、どうしても言えずに、ポストマンに代わりに謝ってもらうとは…)

でも、利発そうなアンドレ君のこと、日本人の養子にならなくても、
きっと、素晴らしい将来を切り開いて行くことでしょう。
少なくとも、そう思いたいです。

それにしても、法律とは、つくづく冷たいものです。
日本の法律では、実子がいる場合、
外国から養子を迎えることが禁止されているそうです。

人身売買や臓器売買に悪用されるからというのが、理由の一つですが、
日本人が殊更、血の繋がりに拘る民族とも思えます。

少子化が問題になっている時代なのに…

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音に敏感過ぎる人

こんなメールが届きました。

「いつも聴いている音楽は、バロックか古典派だし、
歌うのは、外国のオールディーズばかりだから、特別問題はないのだが、
日本語の歌を聴く機会があった時などの場合、
歌詞の内容や言葉の意味が、全く頭に入ってこない。
歌詞を聴き取ろうとしても、
音階や音質、音程、音色、メロディー、サウンド全体しか入ってこない。
歌が人間の声をした楽器演奏としか聴けない。
歌詞ではなく楽譜が常にあり、言葉ではなく音だけが頭にある。
事前に歌詞カードを見て、内容をしっかり理解しても、
聴く時には頭の中は音であふれ、詩が入らない。
人間の声が主旋律で、楽器が伴奏なだけ…スローな曲や童謡でも同じ。
これは聴く時だけでなく、自分が歌う時もまったく同じ。
歌う際は、詩ではなく、曲の持つイメージや情感で歌っている。
今まで多くの人に言ってきたが、全く理解してもらえず、
首を傾げて返事すらしてくれなかった人もいた。
今だかつて、自分もそうだから言ってることがよく分かる、
という人に出会ったことがない。自分の頭は異常なのか?
一人でも同じ様な人がいると知れば安心するのだが…」(要約)

「絶対的音高感」の持ち主とは断言出来ないまでも、
生まれつき音感が優れていて、楽譜の存在も知らない幼い頃から、
一度聴いたメロディーは、正確に楽器で演奏していました。

当人は、相当、気になってる様でしたが、
「それだけ人より音に敏感ということなんだから、気にしなくてもいいのでは。」
などと、通り一遍な返事しが出来なかったのです。

一般人の私は、童謡でさえ詩が入ってこないということはありませんが、
最近、同じような思いをすることはあります。

日本語なのに、何と言ってるのか分からない歌…
まるで、知らない国の言葉のようで、脳が受け付けようとしないのです。

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いちかけにかけて

「一かけ 二かけて 三かけて
四かけて 五かけて 橋を掛け
橋の欄干 手を腰に
遥か向こうを 眺むれば
十七 八の 姉さんが
片手に花持ち 線香持ち
姉さん 姉さん どこ行くの
私は 九州 鹿児島の
西郷隆盛 娘です
明治十年 秋半ば
切腹なされし父上の
お墓参りに参ります
お墓の前で 手を合わせ
南無阿弥陀仏と拝みます」

これは「手合わせ」「お手玉」「手まり」などで、歌われる歌らしいのですが、
社会人になってから友人に教えて貰いました。

その友人も、大人になってから、知人のお年寄りから聞いたそうです。
でも、手振りがあることは知りませんでした。

最初に聴いた時、ある疑問が…
「本当に娘さんがいたの?それも、切腹した時、17歳未満の…」
ということと、「西郷隆盛の切腹した年月日は?」…習ったはずですが…

娘さんは確かにいました。
文久2年(1862年)生まれの菊(菊子)さんで、年齢的にも問題ありません。

西郷隆盛が切腹したのは、明治10年(1877年)9月24日と言うことで、
「秋半ば」では無かったにしろ近かったです。

色々調べてみたところ、歌詞が色々なんです。
歌詞が変化していくのは、当然と言えば当然ですが、
明治3年3月3日などとまちまちで、「討死」というのもあって…

家にあった『ふるさと百話 6』という本に、「元歌」が紹介されていました。

「一かけ 二かけ 三かけて
四かけて 五かけて 六かけて
橋のらんかん 腰かけて
はるか向こうを ながむれば
十七 八の小娘が

片手に花持ち 線香持ち
お前はどこかと 問うたれば
私しゃ 九州鹿児島の
西郷娘に ござります
明治十年 戦争に
討ち死なされた 西郷さん

お墓まいりも せにゃならぬ」

本当に、これが元歌なのか、誰が歌い始めたか、知る術もありませんが、
史実に関係なく、歌詞が変化していくところが、わらべ歌らしいです。

『いちかけにかけて』のメロディーは、
「一番初めは 一の宮 二は 日光の東照宮…」
という歌と同じですが、この歌も相当古そう…

20090606 (右)『ふるさと百話 6』(静岡新聞社)

(左)『しずおかのわらべうた』
-子どもの たのしい あそびうた-
枝村三郎/著(静岡教育出版社)

「一かけ二かけて」(ジャンル「わらべ歌・民謡」)

「いちかけにかけて」(YouTube)

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「サナトリウム」

風邪と思われていたセシリーが、夜、喀血してしまった。
診断は肺病…

モンゴメリの子守りを頼んだオリビアも、
同じ病気で妹のルースを亡くしたヘティも気が動転してしまう…
しかし、モンゴメリに無事と分かり、
二人は家畜の世話や料理を運んで、外からサポートすることに。

フェリックスはホテルを休職させられ、
雑貨店でフェリシティはレイチェルに非難され、搾った牛の乳の引き取り手は無い。

ミュリエルと図書館に行ったフェリシティは、新しい治療法の論文を知る。
著者のジョーンズ博士を訪ねると、意外にも女医だった…
ジョーンズ博士との出会いにより、フェリシティは女医への道を選ぶ。

自責の念に駆られたジャネットは、看病を人に任せようとしないばかりか、
フェリシティの助言にも耳を貸そうとしない。
そんなジャネットを、イライザおばさんやアレックが厳しく諭す。

みんなの願いとは裏腹に、セシリーの症状は悪化するばかり…
サナトリウムへ入れることを、頑なに拒んでいたジャネットも、
遂に決心する時が訪れました。

母に付き添われたセシリーは、
家族に見送られ、ニューイングランドへ旅立ったのでした。

6101 6102 6103 6104
6105 6106 6107 6108

いつも辛辣なイライザおばさんですが、さすがは年の功、
今回ほど、頼もしく感じたことはありませんでした。

イライザおばさんがセシリーに読んでやったのは、『マザー・グース』の一編で、
「月曜日の子は器量良く、火曜日の子は徳高く、水曜日の子は罪深く、
木曜日の子は幸多し」ですが、
“Thursday's child has for to go.”(木曜日の子供は前途洋々)は、
「遠くへ行く」の意味もあるそうです。

普段おとなしくて目立たないセシリーが、初めてのメインというのに、
あまりに辛く悲しいお話でした。
しかも、二度と同じセシリーには会えないのですから。

原作の(一つ)『ストーリー・ガール』シリーズのセシリも、優しい少女ですが、
未来の死を暗示させる書き方でしたから、
セシリーの身が心配になったことを思い出します。

~名言集~
<フェリシティ>
「ずっと、同じ部屋で寝ていたけど、あたしは別に何ともありません。
…どうして、あんなに怒られなきゃならないの?
セシリーだって、好き好んで病気になったんじゃないのに。」

「結核には、新鮮な空気が一番なの。科学で証明されてるわ。
窓が開いてた方が、呼吸はずっと楽なはずなんだから。
それに、寝かせっぱなしじゃ駄目なのよ。
外に出て、もっと陽の光に当たらなくちゃ。」

「あの子は怖がってないわ。怖がってるのは、お母さんの方でしょ?
しっかり現実を見なきゃ駄目なの!」

<イライザおばさん>
「年寄りだからって、言いたいんでしょうね。だからこそよ。
のほほんと生きて来た訳じゃ無いわ。荒波を乗り越えて来たの。
病気が移ることなんて、恐くありません。
移ったって、あたしは充分長生きしたわ。」

「アボンリーへの道」<第5シリーズ>
第61話「サナトリウム」(Thursday's Child)より

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絵描き歌

「絵描き歌」もやりました。
ノートに描いたり、校庭で、棒きれや小石で描いたり、
チョーク(青、黄、ピンク、白)で、アスファルトやコンクリートに書いたり…
お向かいが文房具屋さんだったので、いつもチョークを買っていたから。

誰でも知ってると言えば、やっぱり「へのへのもへじ」ですね。
他には…

♪「にいちゃんが
  3円もらって 豆買って
  とんがり とんがり
(上下の嘴)
  アヒルの子」

♪「棒が一本 あったとさ
  葉っぱかな
  葉っぱじゃないよ カエルだよ
  6月6日に 雨ザーザー 降ってきて
  三角定規に ヒビ入って
  コッペパン2つ 豆2つ あんパン2つ下さいな
  あっというまに かわいいコック~さん」

♪「みみずが 三匹 はっていて
  たまごが 三つ 落ちていて
  雨が ざあざあ ふってきて
  あられが ぽつぽつ ふってきて
  あっというまに たこ入道」

「つるさんはまるまるむし」(つ・る・三・八・○・○・ム・し)もありました。
色々描いた筈なのに、忘れてしまった…

「絵描き歌」 「えかきうた」

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『星の王子さま』…(2)

20代の頃から、絵本や童話、民話などに興味を抱くようになって、
書店を覗いては、ついつい買ってしまいました。

それ以外の本も買っていたので、本は増え続けて、場所塞ぎの状態になり、
仕方なく、時折、人に上げたり、
バザーに出したりして減らす努力はしたものの、
後悔することも度々で、購入出来る本はよいのですが、
二度と入手出来ない本に関しては、諦めるしかないのです。

実は、昨日の『星の王子さま』も、二冊目の本。
なぜか、気に入った本に限って、貸してしまう私…
この本も、よく知らない人(人間性を)に貸してしまった…

“まだ読んだことが無い…読んでみたい”と言った人に、
深く考えないで貸してしまった私…馬鹿でした。

一向に返してくれないその人に、
勇気を振り絞って催促してみたところ、
“あ~あれ、友達に貸してしまった。”との信じられない返事が返ってきました。

その後も、何度も催促しましたが、又貸しの又貸しで、
結局、二度と戻ることはありませんでした。

本への思いは人それぞれです。
書き込む人もいれば、栞の代わりに、ページの角を折ってしまう人もいるし、
読み終えれば、役目を終えたと思う人もいます。
借りた物は返さなくても構わないと思っている人もいます。

もし私がその人の立場だったなら…有り得ないことですが…、
必ず弁償することでしょう。
でも、その人は、罪の意識さえ無いようでした。

サン=テグジュベリと同じように、
行方不明になってしまったあの『星の王子さま』は、
何処かの本棚で、忘れ去られているのでしょうか。

それとも、とうの昔に、地球から消えてしまったのでしょうか。
王子さまのように…

20090603 二冊目の『星の王子さま』は
第26刷改版(1972年9月30日)で、650円でした。
(初版は、1962年11月27日出版)
私は、この本で「バオバブ」を知りました。

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『星の王子さま』

最近、寝る前に『星の王子さま』を読んでいます。
でも、中々進まなくて…

と言うのも、ベッドに入るのが毎晩1時近くなので、
直ぐ眠くなってしまうからなんです…

『星の王子さま』を初めて手にしたのは、多分、高校生の頃。
教科書に、サン=デグジュペリのことが載っていたからだったと思います。

『星の王子さま』は、一応、児童書ですが、王子さまは無邪気と言うより、
哲学者みたいで、可愛らしいとも思えなかった…
ファンタジーというより、大人を風刺していると感じました。

「子供の心を失ってしまった大人」に書いた本らしいのですが、
「完全に子供の心を失ってしまった大人」は、この本は手に取らないでしょう。

始めに、「ウワバミに呑まれたゾウの絵」があって、
一目で、「ウワバミに呑まれたゾウの絵」と解った王子さま…

王子さまの心が純粋だから…?そうでしょうか…?
あの絵が「帽子」に見えるのは、大人ではなく、子供の方ではないの?
へんな先入観も無く、ありのままを素直に見ることが出来るのは、
大人より、子供の方ではないの…?

王子さまが一目で、「ウワバミに呑まれたゾウの絵」と分かったのは、
「ぼく」も「王子さま」も、「サン=デグジュペリ」だからなんです。
大人って(私)、随分ひねくれた見方をするものですよね。

『星の王子さま』は予想とは違った本でしたが、
読み終えたからと言って、処分出来る本では無かったことも事実…
それどころか、ガラス戸のある特別な棚に仕舞ってある程です。

本棚の何処かには、『夜間飛行』と『人間の土地』もあるはずですが、
内容の記憶はありません。

20090602

『星の王子さま』(岩波の愛蔵版 1/岩波書店)
サン=デグジュペリ/作
内藤 濯/訳

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「地球感動配達人 走れ!ポストマン」…スペイン

昨夜の最初の依頼は、
「おにぎりと、あの時の暴力を素直に謝りたい」ということで、
ポストマンのゴリさん(ガレッジセール)が、
青森の母親の元から、新宿の花屋で店長をしている次男に、
「母のおにぎりと懺悔の気持ち」を届けました。

苦しさのあまり、一番小さかった次男に当たってしまった母親、
遠い昔のことであっても、後悔しても仕切れないことでしょう。

でも息子は、
「気にしていない。それ以上に優しくして貰ったから」と言いました。
その上、思いがけない言葉が…
親が一生懸命生きていれば、子供は立派に育っていくのですね。

海外編の依頼人は、大阪在住のフラメンコ歌手の田中光雄さんという男性で、
「20年位前に来日し、フラメンコを教えてくれたフラメンコ歌手の
アントニア・ゴルドバさんに、感謝の気持ちと、ある人の死を伝えたい。」
というものでした。

そのある人とは、フラメンコダンサーの石川敬子さん(ペパさん)で、
当時、アントニオさんの最愛のパートナーだった女性です。

彼女は、アントニオさんがスペインに帰国してからも独身を通し、
フラメンコを愛し踊り続けたそうですが、
6年前、ステージを終えた直後亡くなってしまったとか…享年47歳。

ポストマンの浅利陽介さんが、セリビア、マジョリカ島、スウェーデン、
マラガ(スペイン)と旅して、アントニオさんに辿り着きました。

アントニオさんの喜びの涙…そして悲しみの涙…
“石川さんの死を伝えなければ”という強い思いがあったからこそ、
田中さんは番組に依頼した訳で、その気持ちはよく分かります。
実際、報せる義務があったのかも知れません。

でも、アントニアさんには妻がいるのですよ(当時も)…
ペパさんのことは、アントニオさんの心の中で、
“素敵な思い出として、ずっと生き続けさせてあげれば良かったのに…”
と思いました…

いつの日か、アントニオさんが来日される機会があったとして、
その時に知っても良かったような気がしましたが…
せめて、アントニオさんご夫妻の関係が変わらないことを祈るばかりです。

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