八木重吉
今日は、五節句の一つの「端午の節句」、
そして、二十四節気の一つの「立夏」でもありました。
私は、頭痛で何も出来なかった一日…雨のせいかしら…?
こういう日は、八木重吉の詩でも読んで過ごすしかないですね。
好きなのは、昔から変わることなく、同じ題の「心 よ」という詩。
「心 よ」
ほのかにも いろづいてゆく こころ
われながら あいらしいこころよ
ながれ ゆくものよ
さあ それならば ゆくがいい
「役立たぬもの」にあくがれて はてしなく
まぼろしを 追うて かぎりなく
こころときめいて かけりゆけよ
「心 よ」
こころよ
では いっておいで
しかし
また もどっておいでね
やっぱり
ここが いいのだに
こころよ
では 行っておいで
でも一番好きなのは、「人形」という優しい詩です。
「人 形」
ねころんでいたらば
うまのりになっていた桃子が
そっとせなかへ人形をのせていってしまった
うたをうたいながらあっちへいってしまった
そのささやかな人形のおもみがうれしくて
はらばいになったまま
胸をふくらめてみたりつぼめたりしていた
八木重吉の二人の遺児も、父親と同じ病で夭逝したことを思うと、
この、ほのぼのとした詩も、悲しいです。
頭痛、明日は治って欲しいな…
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