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「10ドルの盗難事件」

今回は、アレックとフェリックスのお話です。

小さい頃はトラブルメーカーだったフェリックスですが、
正義感溢れる若者に成長しました。さすがアレックの息子ですね。

トレメインさんからの信頼も篤く、金庫の鍵の番号を知っているのは、
フェリックスだけ…見直しましたよ。
それにしても、学校の方はどうなってるの…?

町に、次期首相と目されている大物政治家、ジョン・ホジソンがやって来ました。
フェリックスは、同行してきたホジソンの一人娘のアデラインに惹かれ、
島を案内したり自転車を教えたりして、親しい間柄になります。

ところが、ホジソン父娘が滞在先のホワイト・サンド・ホテルでは、
盗難騒ぎが相次ぎ…
無くなったのは、客のミリング夫人のカメオのブローチと、
ヘティ伯母さんの10ドル紙幣入りバッグ、事務所の金庫に入れた筈の12ドル…
ブローチとバッグを見つけた新人のエルバート・ワーツが疑われます。

一方、島の住民から信望が厚いアレックは、ホジソンに目を付けられ、
政界入りを勧められます。

一時は、農民のために、政界入りを真剣に考えたアレックでしたが、
ホジソンの所属する党と鉄道会社の癒着や、
買収は常套手段で、“票は金で買うもの”という政治家の考え方は、
アレックの主義に反するものでした。

また、娘の寂しさを理解しようともせず、全て金で解決しようとするホジソンに、
激怒したアレックは、フェリックスを促し、彼の部屋から去ったのでした。

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風邪でホテルを休んでいるガスのため、
服装を気にして、お見舞いに行くフェリシティ…
バスケットには、“スープ、ビスケット、ミルク、チーズ、リンゴ、桃の缶詰”が…
二人の様子が見たかったな~

<名言集>
「かの乙女から、目が離せんのだろ?それこそ、恋煩いだ。
心配するな、誰にもあることだ。」(ピエール)

「息子は、たかりに来たんじゃありません。正義の為です。
盗みを働いたんですよ。金に不自由してないのに。
理由を考えて御覧なさい。満たされない何かがあるはずだ。
行くぞ、フェリックス、お前の正直な心まで、汚されちゃかなわん。
お金は票を買うために取っといた方がいいでしょう。
…それしか、当選する手立ては、なさそうですから…」(アレック)

「フェリックス、ごめんなさい。二度とあんなことしないって誓うわ」(アデライン)
「自分に誓うんだ。…僕じゃなく。」(フェリックス)

「アボンリーへの道」<第5シリーズ>
第60話「10ドルの盗難事件」(Someone to Believe in)より

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