「ホーム・ムービー」
「生活水準向上」を売りに、近未来都市開発予定地として、
アボンリーの土地を買収しようするアメリカの実業家の話に町中騒然…
ローソンのお店の奥では、活動写真が上映されていて、
それを見たジャスパーは、発明家としてのアイデアが浮かびます。
(この活動写真、サイレント映画「月世界旅行」(ジュール・ヴェルヌ原作)のですね。)
ジャスパーの才能を信じているセーラは、活動写真の研究をして欲しくて、
ヘティの声色を使ってカメラを注文したのですが、
その電話を、ビューグル夫人が盗み聞きしていたから大変…
しかも、ヘティの新作の内容が、“資産家の姪の財産を狙う老女”だったことから、
みんな、ヘティと思い込んでしまいます。
アメリカ人の手から、アボンリーの土地を守りたいヘティは、
ジャスパーが、活動写真を撮りたかった訳を知ったことで、
彼の活動写真を、町の人達に見せることを思い付きます。
ところで、ローズコテージで、キング家の土地売買について議論している時、
口を挟んだジャネットに、
「ちょっと黙っててくれ。これは私ら姉弟の問題だから。」と言ったアレック…
なんて酷い言葉でしょう!ジャネットがつむじを曲げるのも当然ですよ。
ジャスパーは、モンゴメリーが誕生した時に、
銀行の窓口係りに就職した筈なのに、就職してなかったようですね。
デール家の家計は、かなり逼迫しているらしく、
「今月は2ドル以上は使わないように決めたから」と言ったオリビア…
100年前のカナダの物価は、どんなだったのでしょうね?
相変わらす定職を持たないジャスパーへを激しく責めるヘティですが、
現実的な彼女にとっては、ジャスパーの研究は、
“愚にもつかない”ことに過ぎないのですよ。
それに、親代わりの姉として、妹一家のとが心配なのですから仕方ないですね。
セーラがオリビア叔母さんに、亡き母について話す場面では、
第17話「いたずら天使」の時と同じように、母を亡くしたサラ・ポリーと重なって、
思わず“もらい泣き”してしまいました。
<ヘティの名言>
「あたしに言わせれば、進歩が早過ぎるのも、考え物ですよ。
…活動写真にも驚いたけど、次はどうなる事やら、人間が月に行くとか…
いつまでも科学だの何だのって言ってたって、一文にも、なりゃしないんだから。」
<オリビアの名言>
「時代の流れに逆らったって無駄よ。進歩を止めることは出来ないんだから。」
<ジャスパーの名言>
「進歩は、止められないんだ。時間は流れて行くんだから、未来へ。」
「どんな場合でも、進歩に論争は付きものだし…」
「…考えてごらんよ、活動写真なら、いつまでも永遠に残るんだ。
みんなの顔や、笑い方や、どんな風にみんなが生きたか…
それを、どうしても、お前に残したかった。…そう、お前だって息子に見せればいい。
ずっと受け継がれていくんだ。代々、僕等が死んだ後も…」
「アボンリーへの道」<第4シリーズ>
第51話「ホーム・ムービー」(Home Movie)より
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