『ナタリーの朝』
『卒業』が男性版なら、『ナタリーの朝』(1969)は女性版『卒業』かな?
主演のパティ・デュークは、『奇跡の人』で、ヘレン・ケラー(1962版)と、
アン・サリバン(1979版)を演じた女優さんです。
ちなみに、1962年版のアン・サリバン役は、アン・バンクラフトで、
1979年版でのヘレン・ケラー役は、メリッサ・ギルバート
(『大草原の小さな家』のローラ・インガルス役)です。
また、ショーン・アスティンはパティ・デュークの息子さんです。
小柄で、容姿も日本人が親近感を覚えるタイプのパティ・デュークは、
当時、ちょっとしたアイドルでした。
以下ネタバレ…
ナタリーは幼い頃に、近所の男の子から“ちんくしゃ”と言われてからというもの、
自分の容姿に、コンプレックスを抱いてしまいました。
(「ちんくしゃ」と訳されていましたが、原文ではどうだったのでしょう?)
母親からは、
「子供の時に可愛かった子は、大人になってから不美人になるし、
子供の時に、そうで無かった子は、美人になる。」
と、散々聞かされていたけれど、ナタリーの場合は違いました。
「まともな男性は、女性を顔じゃ無く、中身で選ぶもの。」
と言っていた大好きな叔父さんは、絶世の美女と結婚してしまった…
ダンスパーティーでは、女性としての屈辱を味わい、
それでも両親は、ナタリーを、まるで、お姫様の様に扱うのですから、
家出して、人生を変えるしか無いでしょう。
新しい住み家は、マンハッタンのグリニッジ・ヴィレッジ。
さすがです。住人だけでなく、ナタリーのアパートも、とってもユニークなんです。
鼻の美容整形をしようと、病院に行って、サンプルを見せられ、
怖くなって帰ってしまったり、
怪しげなスタイルでのアルバイトをしたり、
手動式の荷物専用エレベーターに乗り込んでは、
階下の住人の部屋を眺めながら上下したり…
その男性は画家で、いつも違う女性モデルを描いているのです…
ところで、ナタリーは、いつも颯爽と日本製のオートバイ(カブ?)で、
移動していましたが、私の記憶ではホンダかススキだったよう気がするのです。
でも、ノヴェライズでは、ヤマハになっていました…
『ナタリーの朝』をもう一度見て、色々確認してみたいです。
ノヴェライズ…『ナタリーの朝』(原題 Me, Natalie)角川文庫
A.M.ツウェイバック 作 平井イサク 訳
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コメント
HONDAだったのですね。katarohinaさんは、何でも良く覚えているのですね。
お陰で、すっきりしました。ありがとうございました。
でも何故、ノヴェライズではヤマハだったのでしょう?原作本なら理解も出来ますが…
要するに、結構適当なんでしょうね。
確かに、日本の若者は甘やかされているように感じます。昔も今も。
自立し難いはずです。
兎に角、グリニッジ・ビレッジの独特な雰囲気には、すごく憧れましたし、ナタリーのバイタリティーには羨ましく思ったものでした。
ところで、外国では30代で高校生に扮したりもしますが、パティ・デュークも23歳位だったようです。
投稿: Michi | 2009年2月 4日 (水) 15:48
YMAHAではなかったですね。HONDAのカブだったように記憶しています。白っぽいスニーカーを履いて乗ってましたっけ。ストーリーは、あまり覚えてないんだけど2回見たような記憶があります。あの頃は、みんなliberty とかfreedomに憧れてましたね。何の確信も確約もなかったけど束縛されるのがたまらなくイヤだと思ってる年頃でしたから共感を持って
この種類の映画を見てたんでしょうね。でも、アメリカの子のほうが,俺達よりずっと大人だと思ってみてました。そして,社会での扱われ方も。
投稿: katarohina | 2009年2月 4日 (水) 02:09
ナタリーの朝
スカパー 洋画シネフィルイマジカ、チャンネルで放送。
http://cinefilimagica.com/
投稿: | 2009年2月 3日 (火) 18:12