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『お菓子放浪記』の思い出

『お菓子放浪記』には、忘れられない思い出があります。

30年以上も前のこと…
昼休みに、『お菓子放浪記』を読んでいたら、
同僚の一人が、何の本かと尋ねるので(私はいつもカバーをしています)、
あらすじを話しました。

するとその人は、
“…自分は子供の頃、非常に素行が悪かったので、
施設(感化院とか教護院とか言われた所)に入れられたのだけど、
そこを出るまでの間(何年間だったかは忘れました)、
両親は一度も面会に来てくれなかった。
面会人から、差し入れて貰ったお菓子を食べている他の子が、
本当に羨ましかった…
ああいう所にいる子供には、お菓子は、本当に嬉しいもの。

…次の休日に、お菓子を差し入れに行こうと思うけれど、
一緒に行ってくれないか?
○○さん(私のこと)なら、偏見を持たないだろうし、是非見て貰いたいから…”
と言うのです。

私は少なからず戸惑いを覚えました…
小学生でも入れられる子がいるとは信じられなかったけれど、
それは兎も角、少なくとも偏見は無いつもりでした。
でも、施設を強いて見てみたいとも思っていませんでしたが…

ただ同僚とは言え、殆ど知らない人と、電車で数時間の距離を同行することに、
抵抗がありました。
何と断ったか記憶にありませんが、迷った挙げ句、結局は断りました。

“当然だよ。”と言ってはくれましたが…何が当然なのかが気になったし、
やっぱり、“偏見を持っている”と思われたのでは?などと、
上手く説明出来ないことが、もどかしかった事を覚えています。

休み明け、
“ダンボール一杯のお菓子を持って行ったら、みんな、すごく喜んでくれた。”
などと話してくれました。

考え過ぎたりせず、一緒に行けば良かった・・・と悔やんだりもしましたが、
最近、ふと、思ったのは、ある疑惑…
施設に入れられた事が嘘だったとは思いませんが、
お菓子を差し入れに行ったというのは、事実だったのか?ということ…

微かであるにせよ、疑いを抱いた自分が悲しい…。

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コメント

ありがとうございます。
当時は信じ切っていたのに、今になって疑問を抱いてしまっただなんて、
歳のせいでしょうか?

坂上二郎さんでしたか。挿絵のイメージとは大分違いますが、
ほのぼのとした遠山刑事が、目に浮かびました。
原作は、悲惨な内容なのに、暗さを感じさせない文体に惹かれましたね。
(児童図書ですから…)
文庫本になっているようですよ。

投稿: Michi | 2008年11月28日 (金) 10:11

投稿: katarohina | 2008年11月27日 (木) 20:51

立ち止まって考える人は、いいなって思います。自分なんか、やってしまってから反省を繰り返す愚か者ですから羨ましい限りです。ところで、遠山刑事ってコント55のジローさん坂上二郎さんではなかったでしょうか?定かではありませんが・・・。

投稿: katarohina | 2008年11月27日 (木) 20:47

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