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『地下鉄(メトロ)に乗って』(小説)

映画『地下鉄(メトロ)に乗って』の原作を図書館で借りるつもりでいたところ、
家にありました。
原作の『地下鉄(メトロ)に乗って』浅田次郎(講談社)を読んだことで、
多少の疑問は解けました。

でも、映画でも感じたことですが、原作でも、共感できる人物がいなかった…
ただ、真次の妻・節子と弟の圭三が、普通の人だったので、ホッとしましたが。

昔、海外ドラマで『タイムトンネル』というのがあって、
巨大なトンネルに入って行く事で、過去や未来にタイム・スリップしていましたが、
この映画も、同じように、走る地下鉄の列車によってタイムスリップしていたと
思っていました。
違いました…ある時は、地下鉄構内を歩いていて、
またある時は、眠っている夢の中で、タイムスリップしていたのす。

みち子はアムールで父母と会う以前に、真次が兄と気付いていたのですね。
だからこそ、敢えて、自分の存在を消してしまったのでしょう。

みち子が生まれなかったことで、職場の人達は、みち子を知らないし、
真次も、徐々にみち子の記憶が消えてしまったのは解るのだけど、
真次の中で、みち子の存在が消えたのに、
二人で知った、過去での情報は消えないのはなぜでしょう…?
みち子が存在しなかったはずなのに、指輪が残っているのも不思議です。

タイムスリップといえば、歴史を変えてはいけないのが前提と思っていましたが、
この作品は違いました。
どちらかといえば、パラレルワールドに思えましたが…

ところで、映画では、真次役が堤真一さん、みち子が岡本綾さんでした。
みち子は昭和39年生まれで、真次は14歳年上のはず…
映画、原作とも、「現在」が何年なのか謳っていなかったと思いますが、
小説では、みち子が「30歳になった。」と言っていたので、
1994年(H6)ということになります。

映画の時代設定が、封切られた2006年頃だとしたら、
(お二人の年齢は知りませんが)役者さんが若過ぎた様に感じました。
吉行和子さんにしても…
小説は兎も角、映画の場合は、現在が何年なのかを、
はっきりさせた方が良かった様に思いました。
私が見逃したのかも知れませんが…

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