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『あしながおじさん』

女の子なら、誰でも一度は読んだであろう小説の『あしながおじさん』
(原題 Daddy-LongLegs=虫の“ガガンボ”のこと)、
私も、女の子の頃に読みました。

主人公は、孤児院で育った18歳のジルーシャ(ジュディ)・アボット。
ある日、彼女の書いた作文「憂鬱な水曜日(Blue Wednesday)」が、
評議員の一人である慈善家の目に留まり、
一月に一度、学業の報告の手紙を出すことを条件に、
大学進学の為の資金援助をしてくれることになったと報されます…

一瞬だけ見えた、長い足の人影から、
「あしながおじさん」と呼ぶことにしたジュディ…
(タイトルが原題通り「ガガンボ」にしなかった翻訳者に感謝です!)

20080903

この小説は、全て、「あしながおじさん」に宛てた手紙になっていますが、
とってもユーモラスなんですよね、手紙の内容が…

孤児院で育ったジュディにとって、何もかもが新鮮で楽しく、
青春を満喫しているジュディが、羨ましく感じましたね。

「あしながおじさん」の正体も、終盤には、“もしかして…?”となるのですよ。
また、作者自身が描いたイラストも、可愛らしかったです。

『続 あしながおじさん』は、孤児院の院長になった、
ジュディの大学時代の親友・サリーが、ジュディに宛てたもので、
同じく、ユーモアとウィットに富んだ、愉快な手紙でしたね。

2冊を探し出してみたところ、『あしながおじさん』(厨川圭子・訳 角川文庫)、
『続 あじながおじさん』(松本恵子・訳 新潮文庫)と、
出版社(訳者も)が違っていました。
当時は殆ど子供だったので、気にも留めていなかったみたいです。

作者のジーン・ウェブスター(1876-1916)が、
マーク・トゥエンの姪ということは知っていましたが、
最近読んだ、『私の青春文学紀行』(松本侑子 新潮社)という本によれば、
何と、来日していたのだそうですよ。

『あしながおじさん』を執筆する前の、約100年前の事で、
和傘を差した、J・ウェブスターの写真が載っていました。

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