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「歴史に好奇心」 (2)

知るを楽しむ、「歴史に好奇心~江戸の色恋ものがたり~」の最終回は、
“遊郭なればこそ”でした。

いつものように、講師の田中優子さんのお話を、
再生していましたが、気になる箇所が・・・

…江戸時代、粋な文人たちの集う場が遊郭であり、
教養のある花魁は、粋人たちにとっては憧れの的だった。
しかし、多額の借金を返すまで、遊女に自由は無い。
これは、今のローン地獄と同じ様なもの…

そうでしょうか?
遊女の借金と、現代人のローン地獄は、全く違うと思います。
ローン地獄は、殆どの場合自業自得でしょう。

でも遊女の場合、違うと思います。
貧しさから、実の親に売られたり、人さらいや女衒に欺されて売られたりして、
苦界に身を沈めた遊女達に責任は無いのですから…

高い教養も、豪華な衣装や調度品も、商品価値を高めるための手段で、
季節毎の衣装や、当人が知らない間に鞍替えが決められてたりしたのも、
借金で縛りつけるため…
どんなに売れっ子だとしても、借金は減らない仕組みだったようです。
美しくて、高嶺の花といっても、商品でしか無かった訳です。

外に出られる方法は唯一つ。
それは身請けされること…
ただし殆どの場合、妻としてでは無かったのではと思われます。

妻にしても、夫が遊郭通いしたり、遊女を見受けしたりすれば、
生き地獄に陥るに違いありません。

過ぎ去った江戸時代の事を、否定的に捉えても仕方ないのかも知れませんが、
余りにも、当時の女性の気持ちを無視していたように感じました。
一言ぐらい、女性の気持ちに触れてもよかったのに…

色んな意味で、見ていて(聴いていて)、気分が悪くなりました。

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