激流中国「病人大行列~13億人の医療~」
15日のNHKスペシャル、激流中国「病人大行列~13億人の医療~」を見て、
医療の場に於いてさえ、
中国での格差と差別化が、想像以上のものと知りました。
でも、驚きはしません。“さもありなん”です。
北京にある、公立の大病院・同仁病院の朝5時、
氷点下8度の寒さの中を診察券を買うために、
二日掛かりで並ぶ人の数、約800人。
その診察券を、通常の金額の20倍以上で売るダフ屋が横行していました。
病院の経営が独立採算のため、自衛策として、
診察代、ベッドの保証代、全て、現金前払いが鉄則になっているのです。
救急車も有料で、病院に到着した途端、
付き添いの家族は料金を支払わされるシステム…恐ろしいです。
健康保険の制度が整備されていないため、支払う医療費は非常に高額で、
家族に病人が出ると、借金しなければならなく、
一家は、たちまち破産に追い込まれてしまう。
そのため、殆どの場合、手遅れになってから病院に行くとのことでした。
それにしても、中国の医師や看護士達は、
患者、家族に対して、日本では考えられないくらい冷酷でした。
政府が始めた農村向け医療保険も、結局は、何の役にも立たないのです。
北京の大病院が、富裕層向けに巨大化する一方で、
貧困層の人々への救済措置は無いうえに、農村地帯の医療は遅れていて、
設備と言えば、体温計、聴診器、血圧計しか無いとのことでした。
“オリンピックやる前に、しなければならない事があったでしょう!”
と言いたいですよ。
この番組を見ていたら、
「中国に比べたら、日本はマシだと納得しただろう。
保険料を上げても文句は言えないはずだ。」
と言われているように思えて仕方ありませんでした。
ところで、日本で暮らす人を含め、中国の人たちが、
この「激流中国」シリーズを見たなら、どの様に思うのかが気になります。
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コメント
I LOVE アボンリー さま、
「赤毛のアンの秘密」に続いてのコメント、どうもありがとうございます。
私の拙い文に付き合って頂きまして恐縮です。
NHKスペシャルなどのドキュメンタリー番組はよく見ますが、
毎回、感想を書くほどのエネルギーが無いのですよね・・・
私の歳にもなると、TV番組だけでなく、映画、書物など、
感動した作品の数は多いのですが、昔のものは中々記事に出来ないのですよ。
やはり直後でないとね。
この程度のブログですが、これからもよろしくお願いします。
投稿: Michi | 2008年6月17日 (火) 18:43
こんにちは☆
アボンリーやアンをキーワードに、良さそうなページを探しながら、こちらのブログにたどり着いたのですが。
更に沢山のものに、ご関心があるのですね!
見ている、映画&番組が、NHK・民放に限らず重なるものが多いので嬉しいです。
またコメントさせて頂きます。
投稿: I LOVE アボンリー | 2008年6月17日 (火) 14:20