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駄菓子屋 (1)

私の子供の頃は、子供の数が多かったせいか、
パン屋、(普通の)お菓子屋、そして、駄菓子屋が多かったです。

駄菓子屋のお菓子は、現在でも、あまり変わっていないようですが、
昔のお菓子は、紙やセロファン紙で個包装されていました。

女の子達は、綺麗なセロファン紙を捨てずに取って置いて、
小さな折り鶴を作ったりしていました。

また、個包装されていない物も多く、
あまり衛生的では無かったかも知れません。

お菓子屋さんには、3個で5円の飴が売られていましたが、
私は、茶色の“ニッキ”や、
俵型に白い線の入った“ハッカ”の飴ばかり買っていました。

また、次々と色の変わる「変わり玉」という飴があって、
始終、口から取り出しては見るのですが、今思えば不潔ですよね。

ただ短気だった私は、すぐ噛んで綺麗な断面を眺めていましたが…

駄菓子屋で買うことを、親から、とやかく言われる事は無かったけれど、
母から、唯一禁止されていた物がありました。
ゼリー(多分、寒天だと思う。)です。

ゼリーは、細長い透明のガラスの管に入っている物と、
透明なガラスのカップ入りで、木箱に直接臥せて売られていた物がありました。

どちらも、どぎつい色で着色され、埃っぽい場所に置かれていたことが、
禁止された理由だったのでしょう。
(ゼリーや寒天が何よりも好きだったのに…)

でも私が麻疹に罹った時、母は、その禁断のゼリーを買って来て、
食べさせてくれました。

高熱の上に扁桃腺も腫れて、何も喉に通らなかったからなのでしょうが、
もしかしたら、母の脳裏に“死”が過ぎったのかも知れません。

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