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『イル・ポスティーノ』

イタリア・フランス合作作品の『イル・ポスティーノ』(1994)、
題名の意味は、イタリア語で“郵便配達(夫)”。

南イタリアの小さな島に暮らすマリオは、
チリから亡命し、島に滞在する詩人パブロ・ネルーダに、
世界中から送られてくる、ファンレターを届けるためだけの、
臨時の郵便配達夫に採用される…

作品全体に漂う、ノスタルジックな雰囲気…
ネルーダとマリオの、影響しあいながら深まる、年齢を超えた静かな友情…
そして、別れと意外なラスト…

脚本も手がけたマリオ役のマッシモ・トロイージは、
持病の心臓病のため、クランク・アップの12日後に無くなったのでした。
坂道での自転車は、さぞかし応えたことでしょうね。

ネルーダに扮していたのは、フィリップ・ノワレ。
フィリップ・ノワレと言えば、イタリア映画『ニュー・シネマ・パラダイス』では、
映写技師アルフレード役でした。

アルフレードと、映画好きな少年・サルヴァトーレ(トト)との、
映画に魅せられた者同士の友情は、とても感動的でした。

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