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愛(うつく)しきもの

清少納言は、『枕草子』のなかで、乳幼児の事も書いています。
さすが女性、さすが母親、ちょっとした仕草にも、気付くのですよね。

例えば、

<原文は省略>

 愛(うつく)しきもの(可愛らしいもの)
  赤ちゃんが急いで、ハイハイして来る途中で、
  大人が気付かない位の、小さな塵(ゴミ)を見つけ、
  小さな指で摘んで、大人に見せるしぐさは、とても可愛らしいです。

また逆に、こんなのもありましたよ。

<原文>

 さかしきもの(口が達者)
  今様の三歳児(みとせご)

< 訳  >

 口が達者で小賢しいのは、近頃の三歳児ですよ。
 (最近の3歳児って、口が達者で生意気だわ~
 私達の小さい頃は、もっと無邪気で、可愛らしかったのにね…)

千年以上も昔から、3歳児が、そう思われ続けていたのかと思うと、
何だか、愉快になりませんか?

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