『つる 鶴』
保存しておいた『つる 鶴』(1988年)、ようやく見終わりました。
これは、吉永小百合さん出演の100本目記念作品です。
辺り一面の銀世界、白い着物の美しい女性(吉永)が…
“あっ、雪女!”と思ってしまいました。鶴なのに…
幻想的な雪景色、まさに“日本むかし話”の世界そのもの。
こういう映像は、テレビで見ては駄目ですね。
美しい女性の名前は“つる”、・・・なぜ“つう”じゃないの?
なぜ、“よひょう”じゃなくて、“大寿”なの?…
“うんず”や“そうど”は?
そう、私は、木下順二の『夕鶴』と混同していたのでした。
“つる”は、何歳になっても美しい小百合さんにピッタリ、
と言いたいところですが、
アップになると、さすがに無理があって…
実年齢より若々しいと言っても、大寿と釣り合わないと言うか…
それに、小百合さんは、楚々としたイメージなのですが、
実は、健康的で逞しい人なんですよね。
しゃべり方も鶴のイメージからは遠かったです。
大寿に関しては、純真で素朴と言うより、ただの愚鈍でしかないように思えたし、
声のトーンから言っても、“ボロに着替えたバカ殿”状態…(ゴメンナサイ)
人間味に満ち、優しい女達に比べ、
何て、強欲で、愚かしい男どもなんでしょう!
呆れたと言えば、鶴が機を織るシーン、呆れました。
子供騙しと言うか、美しい映像の世界が台無しですよ。
もう少し何とかならなかったのでしょうかねえ…
意外だったのは、民話の世界でありながら、
結構リアルで社会派的だったこと。
意外ついでに、エンドロールの音楽が、
アメージング・グレイスだったのも驚きでしたね。
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