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古典

気持のおもむくままに、何気なくページを開いたりすると、
それまでが「食わず嫌い」だったことに、気付かされたりする本があります。

古典も、その一つではないでしょか。
授業での時は、古典にも漢文にも、あまり興味が湧かなかったのですが、
(何しろ、興味があろうと無かろうと、一方的に押し込まれてしまう訳ですから)
でも、読んでみると意外に身近な事が書かれて、「目から鱗」なんですね。

中でも一番好きなのは、『枕草子』です。
“春はあけぼの…”は、あまりにも有名ですが、
なかなか、本文までは読まなかったりするのですよね。
かつては私もその一人でした。

枕草子は随筆(今風に言うと“エッセー”)で、口語体(当時の)で書かれていて、
簡潔明瞭な文、観察力は鋭く、センス抜群、思わずニヤッと…
千年以上昔の人も、感じ方は同じなんだな、と実感させられるのです。

ライバル(?)紫式部は『紫式部日記』の中で、
“清少納言は、知ったかぶりで、知識をひけらかすけれど、大したこと無い…”
と散々、陰険な悪口を書いていますが、これって…
和泉式部のことも、あれこれ書いているし…

清少納言だって、自分の随想で、書きたいことを書いただけなのに…
私には、ただ無邪気な女性という風に思えるのですが…

教養においては、判りませんが、
少なくとも、性格に関しては、清少納言の方に軍配を上げたいですね。

20070921
『枕草子』上下 清少納言 新潮日本古典集成

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