『愛と死の記録』
録画しておいた『愛と死の記録』(1966年作)、1ヶ月近くも経ってしまったけれど、
ようやく観ることが出来ました。
画面一杯の鳩が一斉に飛び立ちます。
しかし、左隅の二羽だけは、なぜか飛び立ちません…
ふとしたことが切っ掛けで知り合い、愛し合うようになった和江(吉永小百合)と
幸雄(渡哲也)でしたが、若い二人に未来はありませんでした。
なぜなら、幸雄は原爆病のため、余命僅かな身だったからなのです。
賢明に看病する和江…でも運命は余りにも残酷でした。
平和公園で、幸雄が身の上を打ち明ける場面がありましたが、
1963年8月6日に建てられた、峠三吉の「にんげんをかえせ」の詩碑が
写っていました。
セリフとして語られなくても、その詩が充分に作品の意図を語ってくれました。
本来なら、原爆ドームの全景とケロイド状の顔が写ったシーンが存在したのに、
試写会の後、会社の上層部の命令で、全面カットされたのだそうです。
やはり、権力者(?)の考えるところは同じなのでしょうね?
ところで、元々、幸雄役は浜田光夫さんのはずだったのですが、
事件に巻き込まれ、大怪我されたために、渡さんの代役となったのだそうです。
私としては、浜田さんの幸雄を観たかったのに…残念です。
それにしても、吉永さんも渡さんも、お若いですね!
40年以上も昔の作品ですから当然ですが…
あの頃と印象が、あまり変わらないお二人に比べ、
ビックリするくらい変わってしまった「ネジネジオジサン」も出演されていました。
(和江の母役の“寅さんのおばちゃん(三崎千恵子さん)”も変わらないですね。)
そう言えば、小百合さんとは対照的な雰囲気の浜川智子さんは、
今、何をされているのでしょうか…?
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