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『ジェーン・エア』

「ジェーン・エア」は何度も映画化されていますが、
ロバート・スティーブンソン監督の「ジェーン・エア」(1944年アメリカ制作)と、
フランコ・ゼフィレッリ監督の「ジェイン・エア」(1990年イギリス制作)を観ました。

20070904

1944年作品は、エドワード・ロチェスター役がオーソン・ウェルズ、
ジェーン役はジョーン・フォンテインでしたが、
オーソン・ウェルズには、上流社会の紳士の雰囲気が感じられず、
ローレンス・オリビエの方が合っていたように思いましたが…

また、ジェーンは、慈善学校には10歳から10年間(原作では8年間)
過ごし、痩せてて容姿にも恵まれていないはずなのに、
ジョーン・フォンテインといえば、美しいし、大人っぽかったですね。
19世紀の女性は、20歳前後でも、現代人より落ち着いていたのでしょうが…

原作は一人称で書かれているため、寡黙であっても、
ジェーンの心の動きが良く分かりましたが、
映画版はセリフが少ないだけに、彼女の内面は想像するしかないのです。
それで、ジェーンのアップシーンが多かったのかも…?
(本人のナレーションもありましたが。)

ところで、ジェーンの唯一の友達の、ヘレン役ですが、
少女時代の“エリザベス・テーラー”だったのですね。
子供なのに大変美しく、しかも、大人の顔だったので驚きました。

驚いたと言えば、ジェーンの非情な伯母リード夫人の顔を見た時も…
女優の名はアグネス・ムーアヘッド…年格好も、衣装も全く違うのだけど、
映っていたのは、なんと、(奥様は魔女の)サマンサの母エンドラでした!
上げたアゴの角度といい、見下ろす目付きといい、紛れもなく、エンドラでした。

映画化6回目、フランコ・ゼフィレッリの「ジェイン・エア」の方は、
ロチェスター役がウィリアム・ハート、ジェイン役はシャルロット・ゲンズブール。

さすが、ゼフィレッリ監督、映像的にも美しく、
そして、かなり原作に近いように感じました。
物語の後半の、セント・ジョンも登場させていたし…
スレンダーなシャルロット・ゲンズブールは、薄幸なジェインそのものですね。

でも、なぜ、ウィリアム・ハートがロチェスターなのでしょう?
まるで、お父さんみたいなのに…
私としては、ジェレミー・アイアンズにして欲しかったです。
イメージにピッタリなのに…
現在の彼ではなく、もちろん、撮影当時のですよ。

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