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○○病院

昨年の晩夏の早朝、一人暮らしの友達の母親(90代前半)が、転倒し、
幸運にも、たまたま、その日の午後に訪れた、友達の姉が発見して、
市立病院に運ばれたのだそうです。
「大腿骨骨折」とのことでした。

とにかく高齢のこと、手術に耐えられるだけの体力がついた後、手術し、
リハビリもした結果、車いすにも座れる程に回復したのでしたが、
市立病院は、(骨折の手術なので)長期間は居られないシステムらしく、
転院ということになったのだそうです。

その時、婦長が言ったことは、
「もし、次の病院が決まっていないなら、とても良い病院を紹介しますね…」
だったとか…

紹介されたのは、○○病院。
整形外科のはずなのに、内科の病室に入れられ、
(友達姉妹は、“ベッド数の関係なんだろう”と、好意的に解釈。)

市立病院では、他人の介助を借りながらも、自分でトイレに行けたのに、
状態を聴くこともなく、管を通そうとしたそうです。
(さすがに、それは止めさせたそうですが。)

ナースコールのボタンが、患者の手が届かない位置にあったので、
線を伸ばし、届く位置にしておいても、翌日には、又届かない位置に直され、
それを繰り返す内に、スイッチ自体を撤去されてしまったとか…

リハビリが、入院の最大の目的なのに、一度もされることも無く、
毎日の面会では、なぜか、必ず眠っていたとか。(眠らされていた。)
友達の母親だけでなく、同じ病室の患者も、別の病室の患者も、
ことごとく、静かに眠っていたのだそうです。

○○病院に入院するまでは、認知症の気配すらなかった友達の母親なのに、
目はトロ~ンとして、娘の顔も解らなくなっていまった…

一度、母親がベッドから落ちてしまったことがあって、
病院側の落ち度であるにも関わらず、
友達の姉は、なぜか、ひどく怒られてしまったとか…???

看護士に何かを尋ねても、返事は必ず、
「私では分からないから、聞いてきます。」
そして、戻って来ることは、決して無かったとか…

始めから、本能的に不信感を抱いていた友達姉妹だったのですが、
次第に事の重大さに気付き、強制的に退院させたのでした。
入院期間一週間足らずでした。
「あのまま、あの病院にいたら、もう母は今は(この世に)居なかったと思う。」
友達は、しみじみと言いました。

その後、別の病院に入院し、現在に至っていますが、認知症の症状も無く、
今の病院でリハビリした結果、車椅子ながら、一人で移動出来るまで回復、
でも、(二度目の)転院した直後は、人格が変わってしまったのだそうです。
元々温和しい人なのに、わめいたり、暴れたりで…
それは、まさに禁断症状としか思えなかったそうです。

腹の虫が治まらない友達は、病院の「相談係り」に、経緯を説明したところ、
「どこに訴えても無駄…」と言われたそうです。
つまり、証拠が無いから…

実は、○○病院のことは、以前から有名だったらしいのですが、
直接関係の無い人間の耳には、届かないものなんですね。
その後、私の実家の近所でも、90代の男性が、
○○病院に入院して、不審な死を遂げたのでした。

それにしても、紹介した婦長って…
同じ地域、同じ業界であるのだから、噂が耳に入らないとも思えません。
“なにがしの見返りがあるのでは?”と、つい邪推してしまいます。

こういう事は、○○病院に限ぎったことでは無いようにも思えるのです…
本当に怖いのは、「ホラー映画」ではなく、「現実」なのかも知れませんね。

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